2003年
秋までの新作



「宇宙のステルヴィア」
 既に本放送は終了。AT−Xで放送しているのを見た。

 西暦2167年。超新星爆発による電磁波と放射線が地球に押し寄せ、地球は壊滅的打撃を受けた。しかし生き残った人たちの努力によって何とか復興する事ができた。そしてそれから200年近く経った西暦2356年が物語の舞台。

 超新星爆発の衝撃波の第二波が来る事は100年以上も前から判っていたので、それに対する備えを進めている人類。そしてそのための技術者や宇宙飛行士を養成する学校(宇宙ステーション)が「ステルヴィア」だ。主人公は親の反対を振り切ってステルヴィアに入学する。

 主人公は思う。2167年の大惨事に立ち向かった昔の人たち、ありがとう・・・。おかげで地球は元気です。そして次の大惨事が起こらないように私たちは頑張りたいと思います・・・。そういう未来に対する前向きな態度に満ちあふれた主人公達の学園ドラマ(?)。コンセプト的には数年前にあった「無限のリヴァイアス」に似ているけれど、こっちはあんな「蠅の王」的な暗くて辛い話ではなくて、どちらかというと「バトルアスリーテス大運動会」的に明るい。

 ところで、俺が子供の頃は宇宙と言ったら人類のフロンティア!! 無限の希望と夢を感じられる対象だったけれど、最近じゃNHK朝の連ドラ「ま○てん」で「宇宙から天気予報したい」というショーモナイ目的を持った主人公が、さも素晴らしい夢を叶えたみたいな話をやっている時代だ。俺はあの「ま○てん」が大嫌いだった。

 なんかさあ・・・単に「宇宙へ行く」というだけで壮大な夢だ、ロマンだと騒いでいるようにしか見えませんが? 行くだけならもうガチャピンだって行ってるんだよと。行って何をするのかという所が重要なんじゃないの?と。小一時間問い詰めたい。

 さて、100年後に地球に小惑星が確実に衝突する事がわかったとして、あなたは未来の地球を救うために頑張ってみようと努力する事ができるでしょうか?

 「100年後だったら俺はとっくに寿命で死んでるから、関係無いね」
 「そのうち誰か偉い人が何とかしてくれるんじゃないの?」

 などと考えちゃう人も多いでしょう。実際の話。

 でも、自分の子孫とか人類全体とか、はたまた地球の生物全体の未来に思いを馳せるという人もいるでしょう。そういう危機には人類全体が力を合わせて困難に立ち向かえるはず!!と思う人も多いでしょう。そういうのがロマンじゃないですか? この「宇宙のステルヴィア」ではそういう、人類の未来のために今自分が出来る事を精一杯頑張るという高い志とロマンがある。宇宙が実際に身近になった現代だから、返ってそういう深い考えは希薄になってしまっているのかも知れない。が、そんな今だからこそこういうドラマが必要だと思う。ただドラマとしては、ちょっと地味かもね?(^^;


「ふたつのスピカ」
 NHK−BSで始まったアニメ。日本の田舎町出身の女の子が、宇宙飛行士になろうと頑張る話。監督は、今となっては何もかも懐かしい望月智充氏(クリーミィマミ、きまぐれオレンジロード、光の伝説など)。非常に地味な話で、キャラ的にも地味過ぎるくらいに地味。朝の連続テレビドラマか?中学生日記か?というくらいのキャラだ。

 母親が死んで、父ひとり娘ひとりで暮らしているのだが、宇宙飛行士になりたい主人公は、東京にある専門の大学に行きたいと思うのだった。でも自分が東京に行ってしまったらお父さんはひとりぼっちになってしまう。迷い悩む主人公。

 結局、宇宙飛行士養成専門の大学の入試を受けるのだが、ここらへんの描写が実に現実的。自分の大学受験の時の頃を思い出しちゃった。原作がそういう話なのか、望月監督得意の演出なのか、この地味だけどリアルな所はけっこういいかも。(地味すぎる感じもあるけど・・・)

 それにしても、またしても宇宙への憧れをネタにしたアニメが出てしまったなぁ・・・。

 俺としては、上でも書いたように、宇宙で何をするのか?という点がとっても気になる。もしショーモナイ理由だったりしたら許さんゾォー!と思って見てみたが、あんまり具体的な話は出ないようだ。

 なんかさあ、それだったら主人公の夢が「宇宙飛行士になる」でなくて、「旅客機の機長になる」とか「アイドル歌手になる」とか「ファッションデザイナーになる」とか、他の職業でも同じストーリーが作れちゃうように思うのだがなあ・・・。そう感じるくらい現実的なテイストで作られている。それだけ宇宙飛行士というのが現実的になってきたという事なんだろうなあ・・・。


「ガドガード」
 これも本放送は終了済み。アニマックスで放送しているのを見た。

 過去の遺物(?)「鉄重機」が活躍する未来世界。昔の少年冒険マンガ風のキャラと、「カウボーイ・ビバップ」的な渋ぅ〜いストーリーがかなり良い味を出している。

 ところでこのアニメの絵を初めて見た時、「あれ?」と思った。登場するロボットのデザインが、5〜6年くらい前のワンフェスで売られていたガレキにそっくりなのだ。おかしいなあと思って調べてみたところ、もともといづなよしつねという人が作っていたキャラクター「鉄鋼人(テッコウド)」シリーズというのがあって、それをガレージキットにした物がワンフェスに出品されていたのだが、この「鉄鋼人」のデザインや世界を、オリジナルアニメとして製作したのがこの「ガドガード」という事らしい。

 「鉄鋼人」の頃から、このキャラはかなり上手いなあとは思っていたけど、本当に商業作品になってしまうとはねえ・・・。俺、たぶんこの「鉄鋼人」のガレキ、ひとつかふたつは買ってるはずだ。


「ボボボーボ・ボーボボ」
 週刊ジャンプ連載のギャグマンガをアニメ化した物。

 タイトルからして異常だが、その内容もかなりブッ飛んでいる。世界の人々の頭を丸刈りにしようというマルガリータ帝国に、「鼻毛真拳」で立ち向かう主人公・・・という話だが、この際そんなストーリーはどうでもよろしい(^^;

 「『毛魂』と書いて、『スパークリング』と読ませたい!!」とか、アフロヘアの中にリスのカップル(リス美とリス男)が住んでいるとか、ハジケバトル(どちらがより凄くハジケられるかを争う)をするとか、もう、文章ではとても表現できないギャグが次から次ぎへと・・・。

 「北斗の拳」や「ドラゴンボール」をパロったマンガやアニメは数多いが、ここまで徹底して無意味・無軌道・不条理な物は希有なのではないだろうか?

 俺はこれの元のマンガを読んだ時、「これの作者、精神科で診てもらった方がいいんじゃないか?」と思ってしまった(けなしているのではなくて、天才的という意味ね)。それくらいメチャクチャなのだ。

 そのメチャクチャな原作を、そのままのテイストでアニメ化しているよう感じ。この手のギャグマンガは、ただ単にドタバタやればそれで面白い物が出来上がるという物ではない。どんな作品であってもそうだとは思うけど、センスが必要になる。(原作は面白いのに、アニメになったら凍死しそうに寒い内容になったアニメを知っている・・・)

 例えば俺があるマンガを1本30分のシリーズアニメにまとめろと言われたとして、他のマンガだったら下手は下手なりにまとめらるような気もするのだけど、この「ボーボボ」については、まとめられる自信が全然無い!!(苦笑) どこから手を付けて良いのか困ってしまうような内容だ。

 そういう意味で、このアニメ版「ポーボボ」は、かなり上出来と言えると思う。第1話、第2話とも、ビデオを何度も何度も繰り返し見てしまったよ。声優陣(子安武人、小野坂昌也など)のノリも良くて、もう大爆笑。

 そして忘れてならないのが脚本が浦沢義雄氏という点。・・・そう。「勝手に!カミタマン」「魔法少女ちゅうかなぱいぱい」「美少女仮面ポワトリン」「不思議少女ナイルなトトメス」「有言実行三姉妹シュシュトリアン」「激走戦隊カーレンジャー」など、不条理ギャグをやらせたら右に出る者はいないと言われている、あの浦沢氏だ。

 製作現場での実際はどうなのか全く知らないけど、あのメチャクチャな原作を1本30分ずつにキチンとまとめられたのは浦沢氏のおかげなのかも知れないねえ? ホントの所どうなの?

[2003/12/13]



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