オタク遺産シリーズ(1)
怪獣怪人大百科



【君は怪獣怪人大百科を覚えているか?】
 俺が子供の頃、怪獣図鑑と言えばケイブンシャ(勁文社)の独壇場であった。

 そんなケイブンシャの怪獣図鑑の中でも、昭和46年発行の「原色怪獣怪人大百科」は有名だ。(実際、大ヒットだったらしい)

 これは本ではなく、A3版?ポスターサイズの紙を文庫本サイズに八つ折にした物で、怪獣や怪人を両面に16体解説し、これを20数枚ひとまとめにして箱に詰めた、という変わったスタイルの物だった。(下の写真)


 どうしてこんな形態にしたのかは謎だが、ただでさえ物をなくしやすい子供は、1枚また1枚と紛失していき、気が付けたらけっこうな枚数が無くなっていたのだった。


 上の写真の左が第1巻、右が第2巻。

 第2巻で既にガッチャマンとかアストロガンガーなどのアニメが表紙に登場している。「パンダのポスターがついてる!」という謳い文句が唐突だが、当時はパンダブームだったのです。


 「きみも怪獣博士になろう!」という文句が当時を偲ばせる。当時は、この手の情報に詳しい子供は「怪獣博士」と呼ばれていた。今で言うと「ポケモン博士」みたいなものかな?

 この大百科の特徴は、その怪獣怪人が登場した回の放送年月やタイトルをちゃんと書いていた事。こういうマニア的なこだわりが、のちのオタク気質の大本になっていると思われる。

 写真や説明文の間違いがあったりするのだけど、今となっては貴重なのは、ジャイアントロボとか怪獣王子、マグマ大使、キャプテン・ウルトラ、サンダーマスク、緊急司令10−4・10−10などなど、マイナーな物までしっかり入っている点だ。

 この本が出た当時は第二次怪獣ブーム真っ盛りだったので、他社からも似たような本が出ていたが、東宝とか東映とかの製作会社に縛られずに、横断的に網羅したようなのはケイブンシャのしかなかったのではなかろうか?

 この大百科シリーズは毎年新作が出たようで、俺はたしか3作目までは買ったような気がするが、後のになるとマジンガーZとかデビルマンとか、アニメに登場する敵まで網羅しはじめて、

 「それは・・・ちょっと、違うかな・・・」

 と思ったものだった。


(追記)
 この「怪獣怪人大百科」の最初の巻の製作は、怪獣好きが高じて中卒で円谷プロ社員になった竹内博(当時17歳)と、大学を出たばかりの佐野眞一(のちにノンフィクション作家
 として有名になった人)だったという。

 この竹内という人は特撮研究団体を主催し、ここから中島紳介、原口智生、聖咲奇、開田裕治、氷川竜介、池田憲章などなど、多くの特撮・アニメ評論家を輩出する事になったのだった。

 この本は、まさにオタクの原点だったのか・・・。知らんかったわ〜。

 そんな懐かしい頃を思い出しつつ、その心境を替え歌で歌おう。


「オタクの舟乗り」

元作詞:山川啓介
作曲:大野雄二
変作詞:ロード黒沢

 子供の頃から かなり変だよ
 手作り怪獣 着ぐるみ 田んぼの中
 一人芝居してた僕だった

 先の同窓会で 忘れてた友達に
 「本当に黒沢の時代 来たね」
 って言われた(苦笑)

 どっちを向いても マンガ
 どっちを向いても 怪獣

 いくつになっても マンガ
 いくつになっても 怪獣

 男は誰も おっぱい星人
 少年の日の興奮 死ぬ時まで
 忘れずに 抱いてるものだよ

 萌える心あれば 冷たい視線の中
 恐れずに くぐり抜け
 買い集められるだろう(苦笑)

 どっちを向いても アニメ
 どっちを向いても フィギュア

 いくつになっても アニメ
 いくつになっても フィギュア

 ※1978年のアニメ「キャプテン・フューチャー」の主題歌より

[2016/9/12]

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