マルチパワーバッテリーパック
MB−D10
これでニコンD300をパワ〜アップ!


【ウ・ソ・ツ・キ】
 前回のモトクロス撮影において、「買わない」みたいな言い方をしておきながら、スポーツランドSUGOで「スーパー耐久500kmレース」が行われると聞いたとたんに居ても立っていられなくなり、気が付けばニコンD300用マルチパワーバッテリーパック MB-D10 (右の写真)を買っている俺(^_^;

 とりあえずエネループ単三を4本入れて試し撮りしてみた。

 「カシャカシャカシャッ」

 あれ? 何も変わった気がしない。

 ・・・とか思ってたら、これって単三を8本入れなきゃならんのジャン! どうりで電池を認識しないはずだよ。

 予備に取って置いたエネループを動員して単三8本用意し、やっと MB-D10 稼働。やっぱ重てぇ〜(^_^; 電池はエネループ、レンズはVR Nikkor ED 70-300mm を付けた状態だと全部で 2.2kg強。ズシリと来る。これでD3と同じくらいの重量だという事だが、プロはこんな重い物をフツーに扱ってるのか。すげぇなぁ〜。

 使い勝手としては、バッテリーうんぬんよりもまず MB-D10 がグリップになるので縦位置での撮影がかなり楽になった(下の写真)。


【連写性能】
 MB-D10 を付けると連写速度が秒6コマから秒8コマに増えるというが、どれだけのものなのか?

 「カシャカシャカシャッ!」

 あれ? やっぱり変わった気がしないなぁ〜。

 ん? もしかして「バッテリーの使用順番」を「カメラ本体から」ではなく、「MB-D10から」に変更しないとダメだとか?

 設定を変更してシャッターを押す・・・。

 「カカカカッ!」

 は、速っ!!!(;゚Д゚)

 確かに速い!

 買う前は正直ちょっと懐疑的な所もあったけど、この連写速度は本物だわ。

 試しに画像の撮影時刻情報から調べてみたら、

(カメラ側のバッテリーを使用の場合)
 コマ間: 0.09 〜 0.24sec
 14 コマに 2.14sec → 6.54 コマ/sec

(MB-D10 バッテリーを使用の場合)
 コマ間: 0.09 〜 0.17sec
 13 コマに 1.45sec → 8.97 コマ/sec

 最初の1コマはレリーズから画像記録までの時間が含まれていないから、この分を差し引くと、前者は 6.1 コマ/sec、後者は 8.3 コマ/sec となり、スペック通りである事が分かる。コマ間の最短間隔は同じだけど、MB-D10 のバッテリーを使った場合はこの間隔が短く安定しているようだ。

 MB-D10 を付ければ連写速度が上がるんじゃなくて、パワーがある電源(エネループとかD3用のバッテリー)を使えるから連写速度が上がるというワケだったのね。

 あらためて解説書を読んでみると、いつも秒8コマになるワケではなくて、アクティブDライティングとか、ノイズ低減処理とかの処理の重い設定にしていると、エネループを使ってても連写速度が落ちるとの事。なるほど。


【スーパー耐久レース】
 さて、エネループを満充電に準備してスポーツランドSUGOへ。

 料金を払ってピットウォークに参加し、まずはレースクィーン撮影に挑戦。(それ連写速度アップと何も関係無いジャンヽ(`Д´)ノbyニョーボ)

 えーと、やっぱり経験不足と言いましょうか、上手く撮れんかったです。

 周りの人の様子を見ていると、上手い人は1人のクィーンに対して少しずつ構図を変えながら10枚とかたくさん撮ってるみたい。

 しかし俺なんかは慣れてないから、1枚2枚撮っただけで「ありがとうございました〜」って引き下がっちゃう。これじゃあダメだという事を、家に帰ってから撮った写真をチェックして痛感しました・・・。構図がなぁ〜。もうちょっとこうだったら、という構図がなぁ〜orz

 教訓: レースクィーンの撮影は1人10枚くらい撮るつもりでイケ!
Nikon D300 & Sigma 18-50mm、絞り優先AE(F/8, 1/250sec)、外付けフラッシュSB-800(TTLバランス)、ISO: 200、後処理: トリミング+シャープネス調整


【レース撮影】
 で、肝心のレースの方の撮影について。

 家に帰ってから撮った写真をチェックしてみたら、走っているクルマの写真の2枚に1枚くらいはピントが若干甘くなってる事(等倍画面で比較すると分かる程度)に気が付いた。フォーカスが追い付いたり追い抜かれたりしている感じ。「VR Nikkor ED 70-300mm のフォーカス速度はやや遅い」という話を聞いていたが、これがそれなのかッ?! 結局、たくさん撮った中からピントが合ったヤツを拾うしかなかった。

 実はブルーインパルスを撮った頃から、コンティニュアスモードで高速移動している物を撮影する際、フォーカスが連写速度に追従しきれない場合がある事は分かっていた。

 でも VR Nikkor ED 70-300mm と同じ辺りの焦点距離でフォーカス速度が速いと言われているレンズは 300mm 単焦点のヤツで、13万円とかするなんだよなぁ〜。これが 400mm とかだったらピクッと来る所だけど、VR Nikkor ED 70-300mm と同じ 300mm だからなぁ〜(でもテレコンを付ければ 1.4 倍。十分に明るい被写体ならば 1.7倍 まで行けるとの噂あり)。そしてこれより上の物になるともう数十万〜百万円クラスなので絶対に無理。

 そういうのに比べて VR Nikkor ED 70-300mm は実売6万円台だし手ブレ補正機能も付いている。歩き回って手持ち撮影というスタイルだったらやっぱりこれがベストかな?と思う俺なのだった。


【連写速度は?】
 今回マルチパワーバッテリーパックを装着して撮影したが、必ずしも連写速度が上がったという実感は無かった。(バッテリー残量の心配が全く無かったのは良かったが)

 どうやら内部でのアクティブDライティングとかの処理が負担になって、連写枚数が少なくなってしまっているようだ。ここら辺の処理速度アップが今後の改良の課題でしょうな。


【クルマに描かれたスポンサーのロゴ】
 この手のレーシングカーはスポンサーのロゴがたくさん描かれているが、例えば「黒沢接骨院」とか生々しいロゴが大きく描かれていると、綺麗に撮れてもイマイチ嬉しくなかったりする。

 でももしこれが初音ミクでカラーリングした痛車だったりしたら、かなり嬉しいかも! 聞けばが初音ミクのクルマは既にSUGOのコースで走った事があるという。でもこのチームが出場しているのは「スーパーGT」というレースであり、今回の「スーパー耐久」とは別のレース。むう・・・。残念。

 「痛車、レース」で検索すると、初音ミク以外にも痛車でレースに出てるのがあるのね。そういうのを見てたら普通のレーシングカーよりもむしろかっこイイ感じがしてきた! むむむ・・・。

 ヤバい! これは来るッ!:(;゙゚'ω゚'):

 2009年のレーシングは痛車ブームが来るッ!!

 ああ! レーシングで走る初音ミク号をバシバシ撮りたい。・・・と思う俺なのでした。


【実写】
 300mm にて流し撮り。本番走行は想像以上のスピードで、流し撮りしようとしてもフレームに上手く入れられなかったり、フレームに入ってもフォーカスが追い付かない場合もあった。

 また、流し撮りではシャッタースピードをある程度遅くしないと背景やタイヤの回転がブレてくれないが、あまり遅くしすぎるとクルマまでブレてしまうので、シャッタースピードの選択が難しい。何度か試した結果、1/200 〜 1/400sec くらいが良いようだ。
Nikon D300 & VR Nikkor ED 70-300mm、シャッター優先AE(F/14, 1/200sec)、ISO: 200、後処理: トリミング+シャープネス調整。※1440x900画像にリンクしてます


 第1コーナーを走り抜けていくBMWクーペ。コーナリングでもかなりの速度が出ているため、ブレてしまって上手く撮れない事があった。ちなみにこのチームが優勝したチームで、確かにぶっちぎりの速さだった。
Nikon D300 & VR Nikkor ED 70-300mm、絞り優先AE(F/5.6, 1/3200sec)、ISO: 400、後処理: トリミング+コントラスト調整+シャープネス調整。※1440x900画像にリンクしてます


 スタート直前の望遠写真を、ミニチュアフォトっぽく加工してみた。教科書に書いてある通りにやってみたのだが、これがなかなか難しい。綺麗に仕上げるのは、かなりの知識と熟練を要しそうだ。
Nikon D300 & VR Nikkor ED 70-300mm、絞り優先AE(F/5.6, 1/1000sec)、ISO: 200、後処理: トリミング+いろいろ加工。※1440x900画像にリンクしてます

[2008/11/12]


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