気になってしょうがない
ビジネス横文字流行語


 今年(2000年)の流行語を考えてみた。「IT」は当然として、俺が気になるのは「ガチンコ」という言葉。「ガチンコ対決」などという風に使うが、どういう意味? 数年前の「だっちゅーの」みたいに、それ自体には特に意味は無いのかな? この他には「おっはー」あたりも当確ラインだろうな。

 さて、世間の流行ではないが、ビジネス界やPC関連での気になる言葉を考えてみたよ。

「アウォード」
 「賞」という意味。アワードと言う事もある。最近、賞をアウォードと呼ぶ場面が目立つ。アウォードと賞は何か違うの? え?同じ? じゃあどうして賞と言わないっ! そんなに英語が偉いんかっ!!
 おまえは学生時代は英語が苦手だったけど業務上の必要に迫られて嫌々英語教室に通ってたんだけど、金髪美人の英語教師と話たいが為に勉強に励んだ結果予想外に英語が楽しくなってしまって、関係無い所でも英語を話したくてウズウズしてるオヤジかっ?! どうなんだっ?!(^^;


「コマース」
 「商業」「通商」という意味。「eコマース」という言い方で使われる事が多い。最初聞いた時は何だかマヌケな語感に感じられたが、今ではもう当たり前の言葉になってしまったなあ。


「コンスーマー」
 「消費者」という意味。コンシューマーとも言われるが、英語の発音はコンスーマーに近い。使われ方としては「一般消費者」という意味で使われ、買う相手が企業だった場合、あるいは個人で買う場合でもそれが業務用として使用されるような場合には「プロ」とか「ノン・コンスーマー」と呼ばれる。
 この言葉は業界ではかなり前からあった言葉ではあるけど、パソコンの普及によって一般にも使われるようになってきたように思う。


「リテール」
 「小売り」という意味。小売り向けでない商品がどういう訳か一般向け商店で売られていたりする事があり、そういう商品と区別するために通常商品は「リテール品」という名前で呼ばれる事がある。パソコンの部品を売っている店では常識。
 ところで日興証券の言う「リテール」って何なんだ? CMでは「単なる小口取引というのとも違いますからねえ」などと言っていたが、その正体は依然謎のままだ。正直に「何となくかっこいいから言ってみただけ」と言いなさい。怒らないから。


「リソース」
 「資源」とか「財源」という意味。パソコンでは搭載されているメモリ量とかHDD容量とかを意味する事が多い。転じて(転じてなのか?)、職場における業務をこなすための資源(人材とか機材とか)をリソースと呼ぶ事がある。


「e」
 Jリーグが始まった頃の日本は何でも「J」だったよね。そして去年あたりからは何でもかんでも「e」だよね。「eコマース」「eビジネス」「e組織」「eジャパン」「eソニー」などなど。「いや、これからはeではなくてEだ!」などと、「trf」が「TRF」に、みたいな事を言いだす人まで登場する始末。
 この調子でサッカーは「eリーグ」、銭湯は「e湯だな」、「仮面ライダーe」「eおっぱい、悪いおっぱい」なども出て欲しいところだ。


「@(アットマーク)」
 「@nifty」とか「P−in Comp@ct」とか、最近何かと多用されるようになった記号。「〜におけるところの」という意味で使われている。例えば「黒沢@自宅」は「自宅にいる黒沢」という意味。ちょっと前までは読み方も知らない人が多かったはずなのになあ。
 ちなみに私が初めてこの記号を意識したのは1980年頃。BASICのプログラム上での事でした。当時は正しい読み方を知らなかったので、「ふにゃ」とか「くにゃ」とか読んでました。


「アプライアンス」
 「装置」とか「器具」という意味。「特定用途のために特化した機器」というニュアンス。最近モバイル機器回りでアプライアンスという言葉が目立ってきたような気がする。ウェブ・アプライアンスと言えばウェブを見るビューアーのような物を思い浮かべるが、記事の中には単に「アプライアンス機器」などと記述している事があり、何の事なのかよく解らない事もしばしば。


「アライアンス」
 「同盟」とか「提携」という意味。A社とB社がネットワーク配信ビジネスでアライアンス、というような使われ方をするようになった。従来の提携では全社的にべったりという物が多かったが、最近は流通ではC社と提携しているが、家電事業ではC社とライバル関係にあるD社と提携しているとか、C社もD社も通信事業では自社にとってライバルというような話が珍しくない。
 私は「アプライアンス」の方を先に知っていたので、「アライアンス」の事を「アプライアンス」だと思いこんでまして、意味が通らないなあ・・・などと悩んでました(^^;


「ソリューション」
 「問題の解決」「解決方法」という意味。米国系企業のウェブサイトでは必ずと言ってよいほど出てくる用語。それが火元なのか、最近ビジネスソリューションという言葉がやたらめったら使われるようになった。解るような解らないような言葉だ。同じ事を以前にはどう表現していたのか? それとも以前にはこういう概念は無かったのか? 凄く疑問だ。みんな本当に納得して使っているのか? どうなの?


「BtoC」「BtoB」
 「B」が企業とか会社、「C」が個々の消費者という意味で、BtoCだと企業と消費者の取り引き、BtoBだと企業間取り引きという意味になるらしい。
 どうやら電子商取引について使う言葉らしいのだが、しかし誰がいつこんな言葉を考案したのか? 今年になって急に使われだしたように思うが、こういう言葉ってどういうところから発信され、どのような経路で広がっていくのか興味があるなあ。

 ニョーボ「この言葉、私が勤めてた頃(インターネットが流行するよりも前の1995年頃)にも聞いた事があったわよ」
 ロード「という事は、電子商取引の専門用語という訳ではないのかな?」
 ニョーボ「どうかしら・・・。インターネットでなくてもオンラインによる取り引きはあったから・・・」

「ユビキタス」
 ユビキタスな世界とか、ユビキタス社会とか、最近ビジネス書なんかでよく登場するけど、これは「約束げんまん、指切った」と何か関係あるんですか?
 気になってしょうがないので調べてみたら、要するに「いつでもどこでも」というような意味のラテン語らしい。いつでもどこでもネットワークに接続できる社会・・・というイメージか。

 これもそうだけど、「ニーズ」「シナジー効果」などなど会社のエラい人達は新しい横文字言葉が大好きだよなあ。でも結局言葉遊びをしているだけという気がするんですけど、どう?


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