コクーン
孤高のHDDレコーダー
色々不満もあるが、従来とは別次元のアイデアを高く買いたい。


【コクーンへの道】
 人に先駆けて、当時最先端のHDDレコーダー「クリップオン」(通称クリポン)を導入した黒沢家。あれから早2年。もはやHDDレコーダー無しの生活など考えられない。っつーか、「え!昔はテープに録画してたって本当ですか? それってトリビア!」という気分さえある今日この頃。

 そしてDVD録画機能付きのHDDレコーダー花盛りの今、敢えてDVD無しの機種を貫くその姿は「録って残してどうする」論を展開する俺の趣味にもピッタシ一致。そこまでピッタシなクリポンではあったが、弱点もけっこうあった。

(弱点その1)
 HDDの動作音がうるさい。もはや慣れたとはいえ、やっぱりうるさい事には変わり無し。初代HDDユニット付きのPS2もかなりうるさかったが、それ以上に気になる音量。

(弱点その2)
 電子番組表から録画予約がきるというのがクリポンの大きなメリットだが、スカパーやデジタルBSなどには対応していない。これらから録画するためにはクリポン側と外部チューナーをそれぞれ録画予約して同期させる必要があり、それをやる手間はけっこう大変だ。自動的に録画が始まる機能とか、リモコンを使って連動させる手段もあるにはあったが、少なくとも我が家では実用にならなかった。


 クリポンの後継機として「チャンネルサーバー」とか「コクーン」とかいうHDDレコーダー商品が発売されたが、それらにはいまいち魅力を感じず、買い換える事はしなかった。どこが不満だったかと言うとズバリ、「HQモードで録画できないから」という事であった。当時の「チャンネルサーバー」や「コクーン」では、録画モードは最高画でもSPモードまでであった。クリポンにはあったHQモードが省かれていたのだった。

 クリポンのHQモードは、ハイビジョン番組でもそれなりの画質で録画できるくらいの実力を持っていた。しかしその1ランク下の「SP」だと、 MPEG圧縮で生じるモワモワ感がどうしても見えてしまって、たとえ録り捨てオンリーと言えども使う気になれなかったのだ。(LPやEPなどは言語道断!)

 いくら長時間録れるからと言って、画質が悪くては意味無し。高圧縮のモワモワ画像を見るのは耐えられない苦痛だ。(スカパーの番組もモワモワが目立つが、こっちは最初からそういう映像で放送している物だから我慢できるのだ。わかってもらえるかなあ、この心理)

 だから我が家では常に必ずHQモードで録画しており、SP以下のモードを使う事は御法度だったのだ。そんなこだわりの我が家なので、旧コクーンは、HQモードが無いというその一点だけで愛川欽也的に言えば「はい、消えたー」と言う所だったのだ。

 しかし、03年11月発売予定の新型コクーン(CSV-EX9)でHQモードが復活するというので、いっぺんで購入意欲が高まった。(それ以前の「チャンネルサーバー」や「コクーン」もアップデートでHQモードが追加されるようになったと言う事から、やっぱりHQモードを望む声が多かったという事だと思う)

 今度のコクーンはチューナー2機搭載なので2番組同時録画可能で、しかもHDDは250GB。現行の増設済みクリポンが80GBなので、何と3倍!! 上位機種であるCSV-EX11だと更にその2倍で、都合6倍!!。多すぎっ!!

 これはもう買わない訳には行くまい・・・という事で、発売初日の朝に速攻で買ってきた。

 というワケで、使ってみた感想を以下に述べたいと思う。先に言っておくと、これは「こだわりの一品」というよりは「失望の一品」に分類したいくらいの内容だ。便利半分、不満半分、という所だ。優れた点、便利な点は確かにあるのだけれど、それは開発者がイチ押しでお勧めしたい点とはたぶん違う。目玉になってる機能はイマイチで、それ以外の部分にけっこう便利な機能がある、という感じ。つまり、「それなりに使えるけれど、コクーンとしてはいかがなものか?」・・・という、ビミョ〜な使用感なのだ。

 それでも俺はコクーンをプラスに評価したい。DVD無しという(今となっては)孤高の道を行くコクーン。番組録画装置の極北を目指すその姿は貴重。(営業的に)敢えて険しい道を進もうという姿は、明子姉ちゃんの「青春に安全な株を買ってはいけない」発言で中日に行く決意を固めた伴のようではないか。あるいは父一徹に「近道を選ぶな!楽な方を選ぶな!」と一喝された飛雄馬のようではないか。

 というワケで、以下の評価にかなり不満たらたらな文章になっているけれど、それは失望して批判しているのではなくて、期待するが故、評価するが故に敢えて苦言を呈しているという事なのである。


【ファーストインプレッション(不満編)】
(1)セッティングがけっこう面倒くさい。
 アンテナとテレビを繋げばすぐ使える・・・という単純な物ではなかった。

 もうね、最近の家電製品ってこんなのばっかりだよね。ユーザー設定とかネットワーク設定とか、細かい設定をしないと使えないの。結局半日くらいは設定に費やしたよ。

 まずは地上波とスカパーのチャンネル設定。

 コクーンはある意味ロボットであり、自分で判断して「勝手に」番組を録画する。なので、番組表をきちんと受信できる事が最も大事。どのチャンネルが何という放送局なのか、スカパーで視聴しているチャンネルはどれとどれなのか、などをコクーンに教えてあげなければいけない。

 我が家の辺りではUHF放送や衛星放送をVHF帯にコンバートしてケーブル配信しているので、一般の地域とはチャンネルの数字が異なる所がある。こういう違いは手動で設定してやらないとコクーンには理解できないため、それがけっこうな手間。

 またスカパーは受信できるチャンネル数が非常に多いので、その設定にもけっこうな手間がかかる。もちろんそれらを全自動で設定してくれるモードも用意されているのだが、必ずしも一発でうまく行くとは限らないようだ。


(2)アナログBSには対応していない。
 このコクーンはアナログBSチューナーを内蔵しておらず、従って「アナログBS放送は録画対象外」というのが基本姿勢のようだ。しかし我が家では衛星放送もVHF帯で配信されているので、地上波同様に受信できる。

 このため、受信はできているのに番組表が無いという扱いになってしまう。コクーンにおいては、番組表が無いチャンネルは自動録画の対象外であるからして、これは非常に困った状況だ。

 現在Gガイドで提供されている電子番組表にはアナログBS(NHK衛星第1、第2、WOWOW)のデータも含まれているから、アナログBSの番組表も受信できるはず。実際、クリポンではこれらアナログBSの番組表も見れていた。だからコクーンでも同様に番組表が使えるはずなのだ。

 ところがこのコクーンは仕様として「アナログBSは対象外」という態度であるため、取扱説明書をいくら見てもアナログBSの電子番組表の入れ方が書かれていない。できるはずなのに「その件については感知しない」みたいな姿勢なのだ。

 他のチャンネルについては事細かに対応してくれるのに、アナログBSについては知らんぷり。コクーンとしては知らんぷりしたくても、俺は知らんぷりできないし、したくもないぞ。どうしてくれよう!!(ちょっと怒り)

 鍵はガイドCHという番号だ。Gガイドから提供される番組表情報の、NHK衛星第1と第2のガイドCH番号さえわかれば、これらの番組表を受信し利用できるはずなのだ。

 地上波のガイドCH番号は、取説に全国津々浦々の一覧リストが記載されているのに、衛星放送のガイドCH番号は載っていない。全国共通の情報なのだから書いておいてもバチは当たらないと思うのだが、書かれていないのだ。

 仕方がないのでウェブで検索して調べてみた。Gガイドの会社のホームページには何も無かったが、あるホームページの情報にこれら衛星放送のガイドCH番号が書かれてあったので問題解決。この番号をコクーンに入力して、アナログBSの番組表も出るように設定できた。俺は何とか解決できたけど、同じ問題で困っている人はけっこう多いのではないか? この点については、是非とも改善を求めたい所だ。ちなみにNHK衛星第一のガイドCH番号は74、衛星第二は76である。


(3)今どきインターネット常時接続は当然?
 コクーンはインターネットを通じて情報を得たり、番組予約ができるようになっている。だからインターネットへの常時接続も当然必要。このためにわざわざスイッチングハブを購入して、家庭内LANを構築した。すると当然IPアドレスの設定とかもやらなければならない訳で、これまたけっこうな手間。

 インターネットと接続する事によって、コクーンから「カモン!マイキャスター」という専用ホームページにアクセスできるようになるのだが、この処理が遅い遅い。悲しくなるほどに遅い。同じ回線で接続しているパソコンでは快適にアクセスできているから、この遅さは回線の遅さではなくて、コクーン内蔵のブラウザーの遅さという事だ。それはもうデジタルBSのデータ表示よりも遅いくらいの遅さで、こんなに処理が遅いのでは実用にならないと思うのだが・・・。

 「カモン!マイキャスター」を使うには、まずユーザー登録が必要なのだけど、その登録もこのコクーンからのウェブアクセスで行うのだという。でもこの処理の遅さ。そして、漢字仮名交じりで住所氏名を入力するのに、リモコンの十字キーだけで入れるのはかなりの苦痛。結局パソコンからアクセスして登録作業を行った。(パソコンからやってもけっこう時間がかかる作業だった。あの作業をコクーンからやるのを想像すると絶望的な気分になる)


(4)もっと賢くないとダメっぽい

 ・ コクーンが勝手に判断して「ユーザーが好きそうな番組」を録画しまくる。

 ・ ユーザーは、コクーンが勝手に録画した番組の中から好きな物を選んで視聴する。

 というコクーンの概念は革命的。超多チャンネル時代に対応するパラダイムシフト!という感じだ。そういう装置を実際に商品化してしまったという点には敬意を表するが、でも、まだまだ改善の余地は多いというのが正直な感想だ。つまり、理念の方が先に進み過ぎて実際が付いて来れないという感じなのだ。

 コクーンが「ユーザーの好きそうな番組」を勝手に選んで録画するというのは良いが、その割にはユーザーが指定できるキーワードが少なすぎる。1人のユーザーが「自分の好み」として指定できるキーワードはたった6個しか無いのだ。

 例えば「アニメ」みたいな単純なキーワードを指定してしまうと、名探偵コ○ンとかア○パ○マンとかハム○郎とか忍たま○太郎とか、興味が無い物まで何でもかんでも録ってしまう。

 スカパーには24時間アニメばかり放送しているチャンネルが複数あるからして、「アニメ」という指定だけだと、それこそアニメチャンネルを全部録画指定しているような事になってしまい、キーワードを指定した意味が全然無くなってしまう。(もちろん、実際にアニメチャンネルが24時間録画されっぱなしになるなんて事は無いけどね)

 実際やってみたのだが、録画はしたけれど中身を見ずに削除するという事が多くなってしまって、その削除作業が面倒だった。見ない番組を大量に録って、しかし見ずに削除するというのは何だか無駄な事をしている気分にさせられる。ただし、普通なら絶対に見ないであろう番組までつまみ食い的に見る事になり、その中から思いがけず面白い番組を発見するという事も実際にあった。これは従来のクリポンでは絶対に無かった事であり、意外に大きな功績と言えない事もない。

 無駄な録画を減らす、つまりユーザーの嗜好との適合率を上げるためには、もっとたくさん細かいキーワードを指定できるようにしないとダメだと思うのだが、現状のキーワード指定は貧弱すぎると思った。

 また、自分が見たい番組が具体的である場合の録画指定についても貧弱な気がした。つまり、「コクーンが勝手に録る」という方に重点を置いているため、ユーザーの見たい番組がはっきりしている場合への対応がおろそかになっているのではないか?と感じた。見るかどうか分からない物はやたらと録りまくるくせに、ユーザーが録りたいと思っている番組を直接指定する部分が従来から進歩無しというのはちょっとマズいんでない?

 もちろん日時指定で録画予約する従来と同じ方法は当然あるし、「シリーズ録画」という、ユーザーが指定した番組を必ず録り続けるという機能もある。しかしその指定方法がメニューの比較的奥まった所にあって判りづらい上に、能力的に平凡(相対的に言えば貧弱)な気がした。

 例えば、特定の番組を毎週録画するというのは最も普通にありそうな要求だけど、実はこれがなかなか上手くできなかったりする。もちろん、そういう録り方もできない訳ではないのだけれど、その機能は昔からある録画予約の域を脱しておらず、せっかくの電子番組表が生かされていないように見える。

 また、「シリーズ録画」に指定できる番組はスカパーの中のたったの3つだけ。これはあまりにも少な過ぎる。あなた、毎回見たい番組っていくつありますか? ビデオ録画に今どき10万円以上もかけるくらいの人ならば、それがたったの3番組だけなどという事はないでしょう? もっとたくさん見たいでしょう?(気合を入れて見るかどうかは別にして)

 しかも、この「シリーズ録画」は番組のタイトル名と番組説明を頼りに自動的に録画を行う物なので、番組タイトルや番組説明の記述がいい加減だった場合にはその威力を発揮できないのが問題。

 アニマックスとかAT−Xみたいなマニア向けチャンネルならタイトルとか話数の記述が入っているから問題無いのだけれど、一部のチャンネルではタイトルや番組説明に話数が入っていない物があり、つまり毎回同じタイトルと説明文であるため、同じ回なのか新しい回なのか見分けがつかない物があるのだなあ、これが。そういう物はコクーンから見れば「前に録画した番組と同じ番組」「つまりこれは再放送」だと判断せざるを得ないため、せっかくシリーズ録画に指定しても録画されないのだ。

 例えば俺が好きな「キング・オブ・ザ・ヒル」。俺としてはこいつは全話必ず録画して欲しいのだけど、現在この番組の情報には、番組名にも番組説明にも話数表記が入っていない。そのため、「二度録り回避」スイッチをオンにしていると最初の1回しか録画されないのだ。せっかく「毎回必ず録りたい!」と思って指定しているのに、スカパー側の番組説明の表記がテキトーであるおかげで、うまく録れないのだ。

 仕方がないので「二度録り回避」をオフにすると、今度は見たくも無い番組がダブってたくさん録画されたりする。録っても見ないゴミばかりいっぱい録画されちゃうのだ。

 それならば、キーワードで番組名「キング・オブ・ザ・ヒル」を指定すれば勝手に録ってくれるのではないか?とも考えたが、これもダメだった。キーワードに使える文字に「・」が無いのだ!! これじゃあせっかくの先進機能も台無しジャン!! (現状は、単に文字列の一致だけで判断選択しているようだ。連想するような高度なアルゴリズムではない。つまり一文字でも違っていれば別な言葉と判断される)

 これで判った事は、番組選択や録画予約のアルゴリズムはもっと高度に洗練されていないとダメだという事。そして、現状はまだまだ「コクーンが目指す理想」には程遠いという事だ。


(4)画質もイマイチかも・・・
 「HQモードがある」という事が決め手になって購入したのだけど、実際に使ってみたら何だかクリポンよりも画質が悪いような気がするのだ。いや、そんなはずは無い! HQなんだからクリポンと同じはずだ!!と自分に言い聞かせてみたものの、やっぱり時間軸方向のモワモワが目立つような気が・・・。

 そう感じたのは俺だけではなく、ニョーボまでもが「何だが画質が悪いよ?」と言い出す始末。

 それで調べてみたところ、クリポンのHQモードは転送レート11.5Mbpsだが、コクーンのHQモードは9Mbpsであるという事が判明。要するに、名前は同じ「HQ」だけど、転送レートが低いという事!! 道理でモワモワした画だと思ったよ。(転送レートだけの問題ではないように思われるが、それ以上の事はわからない)

 テレビを2画面モードにしてオンエア映像と並べてみるとすぐ分かるが、コクーンはオンエアから一呼吸遅れた映像になっている。つまりコクーンは、現在放送中の番組を見ている場合でも、一旦録画してから、それを再生してビデオ出力しているのだ。

 なのでコクーンを通して見るテレビ番組は、全てHQモードの画質になってしまうのだ。そしてこの画質は、とくにこだわりのないニョーボにすら「何だか画質が悪いよ?」と、その違いに気が付かれてしまう程度の物なのだった。

 これではダメなのだ。オンエア映像と見分けがつかないくらいのレベルでないとダメなのだ。そういうレベルの物を「HQ」として欲しかったのだ。(クリポンのHQは満足できるレベルだった)

 という訳で、コクーンでの「HQ」は画質的に不満。「何百時間録画可能!」などと低画質での大容量を誇示するのはもういいから、普通に使える実用画質にもっとこだわって欲しかった。


(5)録画した番組のプレビューがイマイチ
 「ビュー」というボタンを押すと、録り貯めてある番組が現在放送中の番組と同じ次元で一覧表示され、その中から好きなコンテンツを選ぶようになっている(右の写真)。つまり、録り貯めた番組と現在放送中の番組の区別は、コクーンの中ではほとんど無いのだ。この考え方は画期的だと思う。

 問題は、録り貯めた番組にカーソルを合わせるといちいちその番組のプレビューが再生されるという点だ。カーソルを動かす途中で、何かのコンテンツの上にカーソルちょっととどまっただけでそのコンテンツが動画で再生されてしまうのだ。

 コンテンツを選択するためのカーソル移動はしょっちゅうある動作なので、何度も何度も同じ場面を見せられてしまう事になりがちなのだ。これはかなりの苦痛・・・。プレビューを見たくないものだからついついカーソルを素早く動かしてしまう。

 この点についてはニョーボも「うざったい」という評価。この機能を考えた人は良かれと思ってやったのかも知れないが、ちょっと失敗だと思う。クリポンでのプレビューは静止画1枚だけであったが、それで十分にプレビューの役目を果たせていた。プレビューが音声入りの動画になった事で、うざったさだけが増したと思う。

 そしてもっと困る事は、実際にそのコンテンツを視聴する際には、プレビューで見た最後の地点から再生が始まってしまうという点だ。

 大抵の場合は、そのコンテンツはプレビューで番組途中まで再生されてしまっている。だから、本再生が番組の途中から始まってしまう事が多いのだ。せっかく「さあ見るぞ」と選択したコンテンツが、中盤からいきなり再生されたりすると興ざめなこと甚だしい。コンテンツを再生する時は、プレビューによる再生履歴は無視するようにして欲しかった。


(6)本体フロントパネルの表示や操作ボタンの意味がよく分からない。
 本体フロントパネルには、何やら意味ありげなイルミネーションと、へんてこりんなスイッチ(?)がいくつかあるが、これの意味や使い方がよく分からない。(左の写真)

 もちろん、説明書を読めばこれらの意味や使い方が書かれているのだけれど、説明を読まなければ意味が想像もできないような表示やボタンにどれほどの意義があるのだろうか? 俺はこういう「デザイナーの自己満足」みたいなデザインが大嫌いだ。

 あと、このフロントパネルのイルミネーションは、ユーザーの好きそうな番組が録れた際に光って知らせるという意味があるとの事だが、上でも述べたように、コクーンが考える「ユーザーのお好み」ははっきり言って大したものではないので、「そんな程度で嬉しそうに光ってるんじゃねえぞゴルァ!」と、ついつい「すぐキレる若者」に変身してしまう俺だ。

 フロントパネルのスイッチと言えばクリポンでも、実際にはとても使えないような小さい小さいスイッチをフロンとパネルに並べてあって、「無駄に製造コストを高くしている」「設計者の自己満足に過ぎないのではないか?」と思っていたが、その伝統はコクーンにも生きている・・・という事のようだ。


【インプレッション(満足編)】
(1)HDD容量が多い。
 増設済みクリポンの80GBでもほとんど不自由しなかったくらいなので、250GBだとほとんどが無駄録りに費やされる可能性大。(そう思ったから500GBの方は買わず、250GBの方を選択したのだ)


(2)動作音は静かになった。
 クリポンの動作音に比べれば劇的に静かになっている。ただし、周囲が静かになると「ムーン」という低い音が気になると言えば気になる。更なる改良を望みたい所だ。


(3)2番組を同時に録画できる。
 録りたい番組というのは往々にして時刻が重なるもの。2つのチューナーを持っているこのコクーンは、そういうダブルブッキングのリスクをかなり減らせる。ただしスカパーについては、受信機が1台しか無い訳だから当然1度に1番組しか録れない。スカパーはチャンネル数が多い分だけスケジュールが重なる可能性も多いが、これはコクーンの責任ではない。


(4)スカパーの録画は非常に楽だ。
 従来は、スカパー受信機とHDDレコーダーの両方で録画予約の設定をしなければならず、そこが一番面倒だったのだが、このコクーンはスカパー受信機から番組表情報をダウンロードしたり、電源やチャンネルのコントロールができるようになっているので、スカパー受信機側での操作はほとんど全く不要になった。つまりスカパー受信機は単なる「スカパー受信モジュール」という立場になり、実質上コクーンの一部になってしまうのだ。

 スカパーの番組表はコクーン側のHDDにデータを貯めてから表示する構造になっているので、スカパー受信機で表示させるよりも快適だ。なのでスカパーの番組を録画するのは非常に楽になった。(右の写真)

 今回のコクーン購入のメリットは、このスカパー連動機能による所が一番大きい。このおかげでスカパーの番組をバンバン録画するようになり、かなり快適だ。上で述べた不満点を全部帳消しにするくらいの大きなメリットと評価できる。


(5)おまかせ録画がちゃんと役に立つ事もある。
 コクーンが勝手に取った番組を最後まで見たりすると、コクーンは「ご主人はこの番組が好きなんだな」と判断して、その番組を次回も勝手に録ってくれるようになる。ユーザーが録画予約操作などしなくても勝手に録ってくれるのだ。興味の無い番組がたくさん録られてしまうのは困りものだけど、自分が見たい番組が毎回勝手に録画されるようになると、これはかなり嬉しい。

(6)専用ホームページから録画予約ができるのは便利。
 専用のホームページに1週間分の番組表が用意されており、そこから「録画」を選ぶとインターネットを通じて我が家のコクーンに録画指示が飛ぶようになっている。まるで手品のようなシステムだが、実際に使える所が凄い。

 非常に便利な機能だが、ひとつ注文をつけさせてもらうとすれば、これが地上波とアナログBSにしか対応していないという点が不満だ。どうせだったらスカパーのチャンネルにも全部対応して、それら全ての番組の中から自分が気になっているキーワードを検索し、リストアップしてくれる機能が欲しかった。これが実現できるならばコクーン自体がお好み検索なんかやる必要は全く無くなる訳で、よりインテリジェントな番組選択が可能になると思われる。

 つまり、キーワードが6つしか入力できないとか、使えない文字があるなんていう情けない不満を一気に解消できると思われる。あ・・・、思いがけず結論が出てしまった。

 そうなのだ。コクーン自身が貧弱な処理パワーで処理しようとするからダメなのであって、番組の検索はパソコンとかサーバーにやらせれば良いのだ!! そうすれば扱う情報量も処理する能力も、現状望みうる最高の物にできる。

 ネット上から録画予約するシステムは既にあるのだから、このシステムもすぐに実現できるはず。ああ!是非とも実現して欲しい機能だ!! っつーか、実現して!! 頼む!!

[2003/11/11]


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