キタっ!
スゴ録RDZ−D900A
待っていた・・・。待っていたよ、君を・・・。


【X6への怒りと、スゴ録への祈り】
 スゴ録RDZ−D900A。2006年最新型、かつ最上位のスゴ録。

 これまで使っていた東芝X6のアホさ加減に嫌気がさし、X6は購入から1年にして早くも放棄。替わりにスゴ録を購入したというワケだ。でも・・・、もしかしたらスゴ録も実はガッカリするような性能だったらどうしよう・・・。やっぱり店頭で触って、よく調べてから購入した方が良くはないか?オロオロ・・・。などと考えていたのだが、気が付けば、実物を一度も見ずにソニースタイルで「購入」ボタンを押している俺。(なぜ!?byニョーボ)

 発注してから商品が届くまでの2日間、

 「あのくたらさんみゃくさんぼだい。あのくたらさんみゃくさんぼだい。頼む!俺の期待通りの性能であってくれいっ!!

 と、ひたすら天に祈る俺だった。


【ブルーレイは?】
 本来なら12月発売予定のBD(ブルーレイ)対応のフラグシップ機を購入したい所だが、そもそも「ディスクに残す」という事をしないのが俺の主義であるため、BD機を選ぶ積極的な理由は無く、その上、価格が3倍近いという事情もあって、このスゴ録を選択したワケだ。(まあ、来年の今頃はBD機を買っているかも知れないが(^_^;)


【ファーストインプレッション】
 さて11月某日、現品が送られて来たのでさっそくセッティング。持ってみると思いのほか薄型(コクーンやX6よりやや薄い)で、かつ軽い。小さいのは良いとして、軽いのにはちょっと不安の影が・・・。

 従来、この手の商品は、セッティングにやけに手間がかかったり、使用方法が複雑でよく解らなかったりしたものだが、このスゴ録に関しては30分もかからずにセッティング終了。まずこの「細かい事をグダグダ言わないセッティング」に感動。これなら一般ピーポーにも扱える。

 また、アンテナからの入力端子が「地デジ/アナログ」と「BS/110度CS」の2系統に整理されているのもグッドだ。今はアナログ放送からデジタル放送に切り替わる過渡期という事で、「地デジ」「地上アナログ」「BS/110度CS」の3系統に別れている物があるが、これだと「地デジ」と「地上アナログ」を分配器で分けないといけなくて、凄く面倒なのだ。


 では改めてスイッチオン!

 まずはスゴ録の十八番である所の「クロスメディアバー」を試す。

 おお!!

 思わず感嘆の声が出る。これは凄く使い易い!! ひょい、ひょいっとアイコンがスムーズに動く演出は、操作していて非常に気持ちが良く、かつ直感的に操作できる。見た目の高級感も素晴らしい!!

 テレビ画面に表示される番組情報(チャンネル名、番組名など)については、黎明期のBSチューナーなんかだと「これが新機能ですよー!」という感じで、自己主張が強かったが、(当初は嬉しいものの)慣れてしまえばそれらは単に視聴の邪魔でしかなかった。が、このスゴ録では、表示はされるが番組を邪魔しない程度の控えめな表示で、好感が持てる。

 X6ではやたらに待たされた電子番組表表示も、起動してすぐに表示され、情報量が多く、見やすく、かつ操作に負荷感が無い。サクサクしてる。この電子番組表からチャンネル選択をしようとすると一手間かかるが、チャンネルの選択はクロスメディアバーの方でも行えて(左の写真)、そっちの方が快適であるので、電子番組表からチャンネルを選ぶ必要性はほとんど感じられない。したがって問題無し。

 スイッチオンから起動終了までの時間は、デフォルト状態だとX6みたいに待たされるものの、オプションに「高速起動モード」が存在し、それを選べばホイッと起動できる。(画像が出るまでの時間は短いが、操作できるようになるまでちょっと時間がかかる)

 また、録画予約に、曜日・時刻指定の他に、番組名でも指定する事ができるため、放送時刻の変更に強い等々、かゆい所に手が届くっつーか、細かい所までよく考えられている。

 X6で気になっていたHDDの動作音も、ほとんど気にならないレベルだし、付属のリモコン(右の写真)も、取扱説明書を読まずに使えるほど使い易い。(っつーかX6のがひどすぎた!!)

 ほうほうほう。使っていて思わず笑みがこぼれる。

 ニョーボ「嬉しそうだねぇ〜(^_^)」

 俺「これだよ!こういうのが欲しかったんだよ!!(拳をギュッと握りしめる)」

 ところで、パネル中央に無意味に光る白い線(左の写真)。これってクリポン〜コクーン時代から続く伝統なのか?(追記)これは電源がオンになっている状態を表している事が判明。


【残念な点】
 このように嬉しい点が多いスゴ録ではあるけれど、残念な点もいくつかある。

(1)「おまかせ録画」機能がある割にはHDD容量が少ない。HDD容量としてはは、例えば松下のディーガなんかと同じくらいなんだけど、スゴ録はコクーン同様、自動的に番組を録り溜めちゃう機械なので、「おまかせ録画」をDRモード(デジタル放送をそのままの画質で録るモード。当然凄く容量を消費する)に設定しちゃうと、「おまかせ」で録った物だけで容量をガバガバ消費してしまう。この点がちょっと不安。このため「おまかせ録画」の録画レートは、XPモードとかのやや低めに設定しておく必要がありそうだ。(元の映像画質が良ければXPモードの画質でもけっこう満足できたりする)

(2)クロスメディアバーの動作は快適なのだが、番組の消去の操作を連続して行っていると、処理が追いつかなくなる事がある。「おまかせ録画」で毎日たくさんの番組が録り溜められるため、不要な番組の消去は頻繁に行われる操作である。だからその操作が鈍いのはちょっと困る。他の操作が快適なだけに残念。(追記)削除したい番組をひとつずつ選んでいき、まとめて削除するモードがある事が判明。これを使えばストレス無く消去できる。エライ!

(3)ダブルチューナーだけどMPEGエンコーダーは1基のみ。MPEGエンコーダーが1基しかないため、ダブルチューナーと言いつつも、同時録画に制限がかかる場合がある。(他社の製品にも似たような問題が存在する)

 録画には「録画1」と「録画2」のふたつがあり、予約録画をどちらで録るか指定でき、今どちらで録画しているかがフロントパネルの表示で分かるようになっている(右の写真)。「録画1」はMPEGエンコーダーを通せる方で、色々便利な機能が適用できる。一方「録画2」はDRモード専用になっている。

 このため

 ・「追っかけ再生」は「録画1」で録画している物についてのみ可。

 ・「録画中の再生」については、「録画2」に録画中、DRモードで録画した番組を再生する事は出来ない。

 ・「おまかせ録画」や「ダイジェスト再生」、2パスエンコードによるDVDへの焼き込みなどは、「録画1」でしか使えない。

 等の面倒くさい制限がある。

 コクーンでは上記のような制限が無かったので、コクーンに慣れているとちょっと不自由な感じがする。まあ、実際にこれらの制限に引っかかる場面に遭遇する事は、そう多くないとは思うが。


【お出かけ】
 本機の目玉のひとつであるPSPへのビデオ持ち出し機能、「おでかけ・おかえり転送」につていは、我が家ではまだPSPを買っていないので試していない。

 私の場合、通勤は自転車か徒歩だし、出張は当分無いという状況なので、外でPSPを使ってビデオを見るなんて事はほとんど考えられないワケで、まあ、この機能は宝の持ち腐れですな(^_^;

 長距離通勤とか出張が多いとか、マイカーで旅行する際に後ろの座席に置いて見るとか、そういう場面では便利な機能でしょうな。


【結論】
 いくつか残念な点もあるけれど、良く出来たレコーダーだと思う。型番も最高機種に与えられる900番だしな! 買って良かった!! よって、X6は市中引き回しの上、遠島申しつける! 引っ立ていっ!!

[2006/11/11]
追記[2006/11/13]


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