こんな本、買ってきました
(2000年7月〜12月)
![]() 知る人ぞ知る奇才、ヤン・シュヴァンクマイエル(映画監督、芸術家)の作品を解説した本。 私は以前WOWOWでシュヴァンクマイエル特集をやった時に初めて映画「ファウスト」を見たのだが、その悪夢にも似た凄い映像の世界に叩きのめされましたよ。こんな映画があったのかぁーっ!という感じで。 この人の映画の魅力を文章だけで説明するのは非常に困難なので、ここでは書きませんが、見てない人は是非見てみる事をお勧めします。夢に見そうなくらい凄いッスよ。 |
![]() 仮面ライダーV3、快傑ズバット、ジャッカー電撃隊などのヒーロー番組で主役をつとめ、我々の世代にとっては「ヒーロー姿がサマになる俳優」ベスト1という感じの宮内洋。その自叙伝がこれ。(偶然、サイン本を入手してしまった) 普通の役者がやるとテレ臭さやウソ臭さ、熱演の空回りなんかが出てしまうようなヒーローでも、この人がやると実にサマになるんだよなあ。 また、この手の(子供向け)ヒーロー物に出演した経歴を隠したがる役者が多い中、宮内洋氏は基本的にこういうのが好きな人らしく、実に本気で取り組み、そして楽しんでやっているのがわかる。なにしろ「ヒーロー番組は教育番組だ」というのが持論なのだから。そういうヒーロー物を見て育った私は、少なからず尊敬してますよ。 この本によると、若い頃にあの丹波哲郎に「役者になりたい」と願い出て、苦労の末に東映ニューフェイスでデビューしたそうな。知らなかったなあ。 彼亡き後(ってまだ死んでませんって!!)のヒーロー番組で臭いほどにサマになるヒーローをやれる役者は? そうねえ・・・京本政樹くらいか? |
「世界史を変えた100通の手紙」(日本実業出版社) 「物が語る世界の歴史」(書評1998年の項を参照の事)の綿引弘氏の新刊。 綿引氏は昔NHKの「高校講座世界史」を担当していた先生で、問題としている当時の文書引用を多用して、臨場感豊かに判りやすく歴史のおもしろさを伝える事では右に出る人がいないのではないか?と私は思っている人である。 この本でも「手紙」をキーワードにして様々な歴史の一場面を切り取り臨場感豊かに読ませてくれる。歴史上の人物に対して、普通はあんまりリアリティを感じないものだと思うが、引用されている当人が書いた手紙を読む事で、急にその人が実際に生きていた人なんだという事を実感できるのだ。 高校で習った歴史の教科書は歴史上の事件を単に羅列しただけで、読んでも全く面白くなかったが、この人の本を読むと「ありゃりゃ? 歴史ってホントは凄く面白いジャンかよぉ〜」という感じ。学校では歴史が苦手だった人は、この本を読んで歴史の面白さを発見して欲しいですね。 |
![]() ブルースリーは「アチョー!」、仮面ライダーは「とぉーっ!」、ジャイアント馬場は「あぽー!」というように、永く愛されるヒーローキャラには独特のかけ声を持っているものだ。そしてウルトラマンと言えば「シュワッチ」という事になっている。しかし実際に番組を見てみると「ヘァッ!」とか「シュゥワッキュッ!」などと発声しており、「シュワッチ」とは聞こえない。どうして「シュワッチ」という表記になったのかという所から始まり、あの声を当てた(声だけの)役者の(意外な)人生を追うという展開。 ウルトラマンの全話をチェックし、ウルトラマンが発した声を全部調べ上げ、分類整理してるのには思わず笑ってしまった。 著者の河崎実は、あの映画監督の河崎実(「アニメ以外」の「地球防衛放送パンドラ」の項を参照のこと)。この人はウルトラシリーズに関する知識では日本一を自認しているんだよね。「巨人の星」の謎本も書いている。 |
「爆笑問題の死のサイズ」(扶桑社) 新聞に載った有名人の死亡記事の面積を集計し、その面積の大小をネタに爆笑問題がその人について語るという本。爆笑問題得意の辛辣な語り口が冴えていて、かなり面白い。爆笑問題の前作「日本原論2000」がイマイチだっただけに、この本を読んでちょっとホッとした。 |
![]() いや〜、私はコロコロコミックス世代ではないので別にリアルタイムで愛読してたという訳ではないのだけれど、それでも当時甥っ子なんかの本を読んで「なんか・・・すげえマンガだなぁ・・・」とは思っていた。 割と意外なのは、「あらし」の時代には実はファミコンなどの家庭用ゲーム機はまだ発売されておらず、マンガに登場するゲームのほとんどはゲームセンターのゲームだ。(最後のあたりで家庭用ゲーム機がちょっとだけ登場する) で、最初のあたりはまだ普通のプレーだったのが、加速度的にエスカレートしていき、「炎のコマ」とか「真空ハリケーン撃ち」とか何がどうなったのかわからないが、とにかく一撃で何万点も出るような凄い技が連発されるようになる。最終的には、世界征服を企むコンピュータとか、自分のクローンとか、暗黒七魔人とか、果ては太古の恐竜とも(ゲームで)戦って地球の危機を何度も救ってしまうんだよなあ。 繰り出す技も、あと一回でも使ったら死んでしまうと言われた「超新星スーパーノヴァ」を何回も使っているし(^^; 「神秘必殺太陽風コロナ撃ち」「スペクトル分身七台必殺アタック」「月面宙返り月食返し」「神秘超秘技マンダーラ」「最後の超秘技・スーパーノヴァトリニティ」などなど、何が何だか解らないがとにかく凄い技が炸裂。いや〜、楽しいなあ。 (月が地球に落下しそうになった時、スーパーノヴァで軌道を元に戻したのだが、ゲームの技でどうして月が動かせたのかなあ・・・(^^;) どんな勝負でも必ずゲームで決するというのは、麻雀マンガが必ず麻雀で雌雄を決するというのと同じだが、 「あらし」ではゲームのプレー内容は全く関係無いというのが特徴。点数だけが問題なので「10万点突破!」とか言われるけど何がどうして高得点が出たかはほとんど全く語られない。雪山だろうが、月面だろうが、ジュラ紀の世界であろうがジョイスティック式のゲーム機が出現して対戦するんだよなあ。これがもしファミコン全盛期だったら、攻略法とか裏技とかの解説マンガになっていた可能性もあるが、その後のゲームは点数で争うゲームが少なくなったから、あらしの出番は無いかも・・・。 |
「実録・企画モノ」(大田出版) 11月3日のニョーボ日記で言及している衝撃の書。とにかく凄い。エロビデオの中でも特にマニアックでグロでゲロな物ばかりやっていた女性(子持ち)が自分で書いた自伝的マンガ。 最初は子持ち主婦が書いた自伝的マンガかと思いニョーボのために買ったのだが、とんでもない。そんな生やさしい内容では全然なかった。そこにはまさに想像を絶する世界が広がっていた。 この人、子供の頃から近所の書店のエロオヤジに尻を触らせてあげる代わりに店の本を読ませてもらっていたというから、もうこの頃から将来は決まっていたと言える。高校時代(?)、やおい系の同人誌にハマり、キャプテン翼のやおいを読んで興奮のあまり失禁しただの、あそこの毛を剃って肛門に異物を突っ込んだ状態で通学しただの、過激系エロマンガに出てきそうな変態的状況そのまんまの人生。 大人になってからはその方面に進出して、マゾでレズでスカトロを売り物に、普通の貸しビデオ屋では扱わないような超マニアックなビデオを出していたという。その筋では有名だったらしい。 結婚相手は、自分の自殺をパフォーマンスにする事を目標にしている危ない男で、プロポーズの言葉が「俺が死ぬとこを撮ってくれ」だったとか。そして本当に自殺してしまうのだ。しかも何か仕事をしに行くような感じ。 夫「じゃ、逝ってくるね」 妻「逝ってらっしゃい」(徹夜明けなのでバタンキューで寝る) 子供「(わくわくした目で)お父さんジサツ? ねえジサツ?」 ・・・というノリなのだ。 マジっすか? いやどうも本当にマジみたいなのよねぇ・・・。ホントにこういう人っているんだねえ・・・。まさに超越異次元人。さらに凄い事に全く暗いイメージが無く、明るく笑ってる感じなんだよねえ。ここまでやられたら、これはこれで人生前向きだと言ってあげるしか無いんじゃないの? 子供が保育園で「うちのお母さんは男の人とエッチするのが仕事です」などと本当の事を言ってしまったたおかげで、先生が家庭訪問に来る事になってしまい、何とか隠そうとするけど家の中がエロビデオや撮影機材がいっぱいなのがバレてしまって大変だったとか、そういう凄い話が満載だ。 |
「こんな経営手法はいらない」(日経BP社) サプライチェーン、e組織、ISO9000など、近年流行の経営手法が本当に役に立っているのか?という視点で、現場取材を通して検証した本。 e組織にするとか、ペーパーレスにするとか言って電子メールやイントラネットを導入してみたものの、肝心の部長課長がパソコンを使わないのでそこで滞るとか、毎日メールが大量に来るようになり、重要なメールが埋もれて見逃してしまうとか、あるいはメールの整理をするだけで大変だとか、メールをいちいち紙に印刷するので全然ペーパーレスにならないとか、そういう問題が現場の声として赤裸々に語られる。 サプライチェーンについては、在庫削減には役に立つが、需要が予測を上回った場合には品不足になってしまい、チャンスを逃すという問題(VAIOノートの品不足はこれが原因)や、製造、流通、卸、小売りの間のしがらみや対立点があって、机上の空論に終わる例が紹介されている。 ISO9000については、多くの企業が深い理解も無しに飛び付いたが、本当にメリットがあったのかどうか疑問な事例がいくつも紹介されている。環境ISOと言われるISO14000についても、「これさえ取れば『環境に優しい企業』というお墨付きが得られる」という過大な期待だけが一人歩きして、いろいろ弊害が出ている例が紹介されている。 ISO9000を取得してみたものの、こんなんだったら取らなかった方が良かったのでは?もうやめたいなあ・・・と悩む日立。同業他社が軒並みISO14000取得に動く中、敢えて取得しなかったイトーヨーカ堂。ISO9000取得は必要無しと判断したトヨタ。日本のISO認証機関の審査基準が、ヨーロッパのそれとは実は微妙に異なっており、下手をするとこれまで日本で認定されたISO9000は全部無意味になる可能性も・・・という凄く怖い話などなど、興味深い話が多く収録されている。 |
「トンデモ大予言の後始末」(洋泉社) 「と学会」のトンデモ本シリーズ。 1999年までは何か事件が起こればとにかく「世紀末」という言葉が付いてまわったが、本当の意味での世紀末であるはずの2000年になったら、パッタリと聞かなくなってしまったなあ「世紀末」。しかし2000年の日本は、1999年よりもよっぽど世紀末的な事件が頻発しているように感じるのは私だけでしょうか? それはともかく、1999年が何事もなく過ぎ大予言の言葉に(内心ちょっとは)おびえていた事を忘れてしまいそうな今日この頃。しかし大予言がハズレたからと言って世の中から予言本が消えてしまった訳ではない。この本の著者は、今後も同じような予言本がいくらでも出てくるだろう、そして、終末予言を信じる人間が多くなるほど世界が実際に終末を迎える危険性が高くなる、と警告する。 前作「トンデモノストラダムス本の世界」の後日談に始まり、これでもか!と言わんばかりにいい加減な大予言を斬りまくりトドメを刺しまくる。デタラメな予言解釈(または予言そのもの)を連発する人々や、そのデタラメな本の内容を無批判に信じてしまう人が多い事への怒りが炸裂。前作は予言本を笑い飛ばすという程度だったが、今回はちょっと怒りがあらわになっている感じ。世の中、懲りていない人があまりにも多いからだろうなあ。 「MMR(マガジン・ミステリー調査班)」に対する真相解明の項は大爆笑。「謎はすべて解けた!」。金田一少年が関係者の前で、謎の組織「神の言葉」や謎の人物「太陽の住人」が実はMMRの中にいる!と指摘する筋立て。そして見事に真犯人が暴露される。果たして「太陽の住人」は誰なのか?それは読んでのお楽しみ。MMRを読んでいた人は必見だ。 MMR: 1999年まで週刊少年マガジンに連載されたマンガ。その終末感いっぱいな内容と、冷静に考えれば凄く飛躍してるのに不思議と説得力がある論理が大爆笑という事で人気を博した。1999年7月〜8月の頃はノストラダムスの大予言に合わせたリアルタイムな展開で大いに盛り上がった。 神の言葉: 世界を支配しようと企んでいたらしい正体不明の組織。謎を解明しようとするMMRを脅迫したりした。 金田一少年: 週刊少年マガジン連載の「金田一少年の事件簿」の金田一少年の事。 |
「外辞苑」(平凡社) 1987年以降の流行語、新語、造語などを集めた辞典。単に意味を解説するだけでなく、ワンポイントメモが入っているので面白く読める。「へえ〜、そんな言葉があったの?」という物が多い。流行しなかった理由まで解説されている物も少なくない。 気になったのは「オタク族」という言葉。前から気になっていたが、オタクに「族」を付けて呼んでいるのはオタクとは無関係な雑誌記者や新聞記者くらいなんじゃないの? この本の著者も私に言わせれば完全に「流行語オタク」だと思うけどね。 この他「クソゲー」について、「テトリスのような単純なゲームはクソゲーとして根強い人気を保っている」などと全く意味を違えて説明していたり、「やおい」について、「過渡世代の特徴」「団塊世代のように人生に山や結論や意味を求めない」などと大きな勘違いをしている。(「やおい」の説明は難しいが、一部の人の趣味であって、世代論や人生論とは関係無いと思うぞ) ズキッときたのが1991年の言葉「オタク亭主」の項。解説がいちいち私に符号する。「いわゆる『冬彦さん』の事」という解説も、ニョーボが私の事を「冬彦さんに似ている」というのにバッチリ符号。あ〜、やだやだ(^^; 勘弁してくれよ〜。 「オタッキー」という言葉は漫画家のみうらじゅん氏が1989年に作ったという事になっている。そうなの? 私自身は月刊アスキーか何か、あの手の雑誌で最初に見たような気がするなあ。ちなみに「オタク」という言葉自体はその5年以上前からあった。当時は軽蔑の意味合いが強く、特に鼻持ちならない有害なヤツの事を「オタク」と呼んでいたと思う。しかし「オタッキー」という言葉が出始めた頃から良い意味でも使われるようになったと思う。 私は前から「ツーショット」という言葉が凄く気になっていた。どう考えても和製英語っぽいけど、どういう所に語源があるのかよく分からない。「ねるとん」から広まったという事くらいしかわからなかった。この本によると、元々は放送局の用語(いわゆるジャーゴン)だったのをとんねるずが使ったという事のようだ。 |
「大江戸ものしり図鑑」(主婦と生活社) 江戸の生活風俗習慣を項目毎に詳しく解説した本。浮世絵や挿し絵が非常に豊富で、それらを見るだけでも楽しめる。庶民の生活に関する事は歴史の本ではあまり語られないものだが、この本では「え!そんな事まで?」という事まで雑学的に解説してあって、驚かされる。1項目が2ページ程度なのでサクサク読める。 例えば、 「ちょんまげ」という言葉は明治時代になってから昔の風習をバカにするニュアンスで作られた言葉であり、江戸時代には「ちょんまげ」という言葉は使わなかったらしい。 江戸は基本的に湿地を埋め立てたような所なので、水が悪かった。だから幕府は神田上水や玉川上水などの上水道を作った。「水道の水を産湯に使った」というのが江戸っ子の自慢だった。 江戸は基本的に武士のための町だったので、全体的に「男あまり」だった。だから町人世界では女性の立場が強かったらしい。 江戸の町の大半は旗本や大名の広大な屋敷で占められていた。しかし表札を出す事が禁じられていたので、どこが誰の屋敷なのか、地図を見ないと分からなかったらしい。 子供は生まれてから3歳くらいまでは丸坊主にするのがならわしだった。これは髪を濃くする、シラミや不潔による頭皮の病気を防ぐなどの目的があったという。また子供は下着を付けないのが普通だった。 大人の男はふんどしに凝るのが粋だった。(上着には身分ごとの決まりがあったので、上着でオシャレをするのは困難だったらしい) だからわざと尻をはしょって、ふんどしが見えるようにするのがカッコ良かったらしい。 江戸時代にも「大人のおもちゃ」を売る店があったというのにはビックリ。当時の絵で、今見ても焦るような露骨な性描写をしている物もある。ヘアあり。 |
「経済ってそういうことだったのか会議」(日本経済新聞社) 「だんご3兄弟」の佐藤雅彦氏と、経済政策学者竹中平蔵氏(慶応大教授)の経済についてのつれづれなる対談。 経済とは?貨幣とは?税金とは?株とは?などなど非常に解りやすくスラスラ面白く読めて、しかも凄くタメになる。読んだ後に「なるほど、経済ってそういう事だったのか・・・」と思う、まさにタイトル通りの内容だ。 これを読むと、佐藤氏ってやっぱりタダ者ではない。厳しい業界にありながら一般人的な素直な感性を持ち続けているという感じ。だからこそ素直に面白いと思えるCMが作れるのだろう。 株式会社の始まりは東インド会社だとか、アメリカはフロンティアがある場合には強さを発揮するとか、あるいは、カルビーと湖池屋、資生堂とカネボウなどに関するエピソードなども興味深い。 |
「子どもの頃の大疑問」(大和書房) 昭和30〜40年代の子供懐かし物研究家、串間努氏が主催(?)して、自分が子供の頃を思い出してみて「そう言えば、あれは何だったんだろう?」という記憶があやふやな物を集め答える、あるいは情報を求める本。 全ての疑問に正しい答えが出ている訳ではなくて、正解かどうか解らないままの(読者からの)回答が列挙してある。串間氏自身も、何に対しても知識が深いという訳ではないので、読者からの投稿が頼りだ。だから読み物としてはあまり面白くない。 例えば「お菓子のカールに『こんぶ味』というのがあったような気がするのですが、誰か知っている人はいませんか?」とか、「『森永マジックアイス』というのがあったと思うのですが、詳しい事を教えて下さい」とか。なんつーか、どうでもいい内容ばかりだが、それなりに楽しい。 私自身の「大疑問」としては、私が小学校の頃、NHKで夕方「4人と一匹」という少年連続ドラマをやっていた。普通は近所で起こる事件を子供達が少年探偵団的に解決する話なのだが、異色作として街の人々が次々と消えてしまう話があった。 主人公の両親は頭がおかしくなってしまい、放心状態でオルゴールが鳴っている のをボ〜っと見続けているシーンが強烈だった。結局主人公たち子供だけが残ってしまって、事件の犯人である宇宙人がUFOが飛んでくるという話だった(と思う)。あれはどういう話だったのか、今でも気になってしょうがない。 追伸:ずっと「4人と一匹」だと思ってたのに、実は「五人と一ぴき」であった事が判明! 上述のエピソードは1971年1月に放送された「そして誰もいなくなった!」から「地球を永遠に!」までの4話だったようだ。 あと、NHK教育でやっていた「おとぎの部屋」だと思うのだが、ある町では昔から町中を動員して大きな穴を掘っているというシュールな話があった。あれは一体何だったんだろう・・・。 同じくNHK教育で、幼稚園か小学校低学年向けの番組で「わからん島」(わからんじま)というのがあった。島にたどり着いた隊員が「博士!ここは何という島ですか?」と尋ねると博士が「わからんなあ〜」と言う。あれは一体何だったんだろう・・・。 あと、世界童話全集か何かの本に載っていた童話(?)で、一粒が鶏の卵ほどもある大きな麦が発見されて、王様が「誰かこの大きな麦について知っている者はいないか?」とおふれを出す話。これも気になっている。原作トルストイと書いてあったような気がするので、余計に気になる。 (後日談) この大きな麦の話は、トルストイ作の「たまごほど大きいむぎ」という童話である事が判明。この大きな麦の事をしっている爺さんは「私が若かった頃には、こんな麦はどこにでもできました。昔はお金など無く、土地は誰の物でもなかったのです。みんな自分で働いて自分に必要なだけを得ていたのです。他人の事をうらやましがる事なども無かったのです」と言う。 |
「長岡鉄男の日本オーディオ史・1950〜82」 「長岡鉄男の日本オーディオ史2・アナログからデジタルへ」 長岡鉄男氏(故人)はオーディオ評論家としては知らぬ物とて無い有名人。 本の中身はだいたいタイトル通りの内容。ただし「アナログからデジタルへ」の方は、「1950〜82」で書ききれなかった物について書いているだけなので、「アナログからデジタルへ」というサブタイトルから想像されるような内容とは違う。 「ああ、そう言えば、昔のステレオはこんな感じだったなぁ」とか、「ああ、忘れていたけど、昔はこういう物もあったっけなぁ」とか、あるいは、「へえ?昔はそんな事してたの?変なの!」などと戦争を知らない子供達から言われちゃう爺さんのような、そんな気分が味わえる。 昔懐かしいオーディオ機器がたくさん紹介されているので、昔オーディオマニアだった人(またはマニアに憧れた人)は必見。 |
「プチ哲学」 著者は「バザールでござーる」「ポリンキー」「だんご3兄弟」などで有名な佐藤雅彦氏。女性雑誌「オリーブ」に連載していた物をまとめた本。 中身はあの「だんご3兄弟、あっというま劇場」みたいな感じ。ちょっとした事にちょっとした意味を考えてしまうちょっとした小話。 佐藤氏は、昔からCMプランナーとして有名だったが、「だんご3兄弟」が大ヒットしてしまったおかげで、「受けを狙って大儲けしやがって!」みたいな事を書かれて嫌な思いもしたらしい。 ポケモンの大ヒットでもそういう事を言う人がけっこういるけど、狙って大ヒットにできるなら苦労はしないよね。どうしてそういう「宝くじに当たった人を中傷する」ような事を言うのか? |
「放送禁止歌」 岡林信康の「手紙」、赤い鳥の「竹田の子守唄」、フォーク・クルセダーズの「イムジン河」など、放送禁止になった歌を検証し、実際にそれらを放送したドキュメンタリー番組があった。フジ系深夜「NONFIX」という番組で、1999年5月に放送された。「放送禁止歌〜唄っているのは誰?規制するのは誰?〜」というタイトルだった。この本はその番組のディレクターをした森氏がその内容を本にした物。 この本を読むと、そもそも「放送禁止歌」という制度とか決まりは存在せず、放送局が勝手に「臭い物には蓋をしろ」「事なかれ主義」で自主規制した物だったという事が判明する。 「竹田の子守唄」は、一時は教科書にも載るくらい有名な歌だったのに、部落問題が絡むという事で放送されなくなった。しかし別にどこからか抗議があった訳では無く、「触らぬ神にたたりなし」「面倒な事に巻き込まれたくない」という事だけで規制されたとの事。元々は部落の人たちの苦しみを歌った歌だったのに、それを封印してしまうというのは、一見配慮のように見えて、実はこれこそが差別なんじゃないか? この他にも、高田渡の「自衛隊に入ろう」は別に自衛隊から抗議があった訳じゃなかったし、なぎら健一の「悲惨な戦い」も相撲協会とかNHKから抗議があった訳じゃなかったという事などが判明。力作だ。 |
「東京の地理がわかる事典」 東京の歴史を地理の観点からまとめた本。ひとつの項目が適度な長さなので気軽に読める。徳川幕府が開かれる前の江戸から始まり、徳川幕府によって江戸がどのように開発整備されていったのか。明治時代以降の事まで詳しく載っている。 例えば山手線は昔、上野〜東京間が接続されていなかったので中央線から入ってきた汽車が山手線を一筆書き的にくるりと回り上野が終点だったとか、立川とか八王子とか青梅などが東京に編入されたのは、選挙を自分に有利にする為の意図があったとか。 |