こんな本、買ってきました
(2008年、理系の本)



「へんな数式美術館」(技術評論社)
 数学や物理学に出てくる、一見常識に反するような数式や、この宇宙の根幹に数学が関わっている事を思わずにはいられない「美しい」数式を(比較的)平易に紹介する本。

 不確定性原理、プランク長さ、ローレンツ変換、ゼータ関数などなど。

 理系だけどしばらく数学に関わってないないなぁという人を、再び数学の世界に引き戻してくれる。しかし文系の人には「わかりません(笑)」という感じかも。

 例えばこんなの↓

 −1=・・・999999

 無限に大きな「・・・999999」という数が、−1に等しいとは、なんぞや!?

 両辺に1を足すと、右辺は全ての桁で繰り上がるので「・・・00000」という無限にゼロが続く数になる。

 つまり、

 1−1=0

 証明終わり。

 う〜ん。わかったような、納得できないような・・・。「無限」という概念が、一般的な常識を超越しているという事を見せつけられる。


「非公認・Google の入社試験」(徳間書店)
 最も先端的な企業と言われる Google社の入社試験問題集。と言っても、実際の試験問題は非公開なので、「こんな問題が出たよ」という噂のたぐいを収集した物。

 どの問題も、ひと癖もふた癖もある問題ばかり。センスやトンチの効き具合を試す試験もあれば、マジでネットやプログラミングの能力を試す試験まで。

 例えば、「世界にピアノの調律師は何人いるでしょう」とか。

 そんなの誰も知らんわ!というような内容だが、どういう風に考えれば推測できるか?という、発想力、応用力、頭の回転の速さが問われる。

 1問ごとに解説が付いているのだが、「頭の良いヤツは、こんな風に考えるのか・・・」と唸らせられるものばかり。劣等感を感じてしまうorz


「夜の物理学」(インデックス・コミュニケーションズ)
 「夜の」と言っても、エッチな方向の話ではない(^_^;

 実験と理詰めで展開される科学を「昼の科学」とするならば、ひらめき、直感から生まれた理論を「夜の科学」と呼ぶのだそうな。

 でも意外に、今定説とされている理論も、最初のきっかけは直感から来ている事もあるとか。

 また、定説とされていた説が覆されたり、あるいはその後再び脚光を浴びたりする事もあるという。

 この本では、定説「ビッグバン宇宙論」は常識だからすっ飛ばして、準定説「超ひも理論」から、異端説の「モノポール」「第5の力」「フリーエネルギー」などを分かりやすく紹介している。(ちょっとあっさり気味)

 これらの異端説はまだまだ眉唾だけど、でもいつか定説にならないとも言えない。

 と、ここまで書いて気が付いたけど、上の3冊、全部著者が同じ(竹内薫)。全く気が付かずに同じ著者の本を買ってたわ。興味対象がピッタリだし読みやすいからなあ。


「5分でたのしむ数学50話」(岩波書店)
 ドイツの新聞「ディ・ヴェルト」の連載コラム「5分間数学」の中から選りすぐった50話を日本語訳したもの。

 中学とか高校の頃、ブルーバックスを読んで、虚数とか、非ユークリッド幾何学とか、「無限」の概念の非常識具合とか、π(円周率)とe(自然対数の底)の意外な関係とか、次々に現れる新しい世界にワクワクしたものだが、そういう数学の魅力を思い出させてくれる一冊。

 内容はけっこう地味だが、「5分で」と言うだけあって、1話ずつサクッと読める所が本書の良い所。(最近続編が出た)

[2008/12/13]


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