強くないヒーロー、アイアンキング

胡散臭い敵が入れ替わり立ち替わり


 子供の頃、石橋正次は青春スターであった。その彼が主役のヒーロー物という事で、クラスメイトの間での期待はかなり高かった。みんなは石橋正次演ずる所の静弦太郎が、アイアンキングに変身して活躍するに違いないと期待していたのだ。しかし第1話でその期待は見事に裏切られた。静弦太郎は変身せず、頼りない相棒の霧島五郎(浜田光男)がアイアンキングなのだった。浜田光男と言えば二枚目スターで売った時期もあったが、当時既に三枚目が板に付いていた感がある。ちなみに私は彼を浜村淳だと思っていた(苦笑)。

 静弦太郎は変身しなかったが、活躍はかっこ良かった。アイアンキングはほとんど活躍らしい活躍をせず、トドメはいつも静弦太郎。第1話からしてアイアンキングは敵を倒せず、弦太郎に倒された。敵を倒せないアイアンキングも情けないが、奪われたリモコンを投げつけられただけで大爆発してしまう敵ロボットも情けない。何で爆発するのかなあ・・・(^^; 聞けばアイアンキングは活動時間がたったの1分なのだと言う。武器らしい武器も無く、1分以内に敵を倒せって言う方が無理な話だわなあ。

 静弦太郎は国家警備機構の密使という事になっていた。第1話のタイトルも「朝風の密使」だった。でもさあ、密使というのは相手に何を伝えたり交渉したりするのが仕事なんじゃないの? 静弦太郎はひたすら戦い続けていたぞ。いいのかそれで?

 それにしても戦う相手がどれもこれも胡散臭い。
 不知火一族: 大和朝廷に安住の地を追われた先住民族。
          迫害された少数民族という感じで、ちょっとヤバいネタだ。
 独立幻野党: アラブ人みたいな格好をした、意図不明の怪しい革命集団。
          過激派そのままの言動が今見ると凄い。
 タイタニアン: 宇宙から来たらしい謎の宇虫人(大きな虫に変身する)。
          セリフは「タ〜イタ〜ニア〜ン」だけ。よく解らん。

 しかも不知火一族が壊滅した次のシーンで唐突に独立幻野党が決起し、独立幻野党が壊滅したと思ったらその場に突然タイタニアンのUFOが飛来するといった具合。あまりにも凄い展開に子供の頃にもみんなで笑ったものだった。


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