けっこう悲惨なミラーマン

子供の頃でも既にこの手の物には食傷ぎみだったと思う。


 子供の頃、私の田舎ではミラーマンを(しばらく)放送しなかった。我々がミラーマンの動く映像を見れたのは夏休みとか正月とかに映画として上映された物だけであった。それでもインベーダーの半透明UFOとか、ミラーマンのディフェンスミラーなどの斬新な特撮、独特のデザインの怪獣などに感激した物であった。

 その後2年くらいしてからテレビで放送するようになったのだが、あんまり熱心に見なかった。なんでかというと、あんまり面白くなかったから・・・だと思う。で、最近久しぶりに見た感想もあんまり変わんなくて、あんまり面白くない。全体に暗めのストーリーで悲惨な感じがあり、爽快感が薄い。ただ、その不気味で正体不明の敵にかろうじて勝つ、というのがミラーマン独特の味でもあるのだが。

 敵のインベーダーはかなり無気味なんだけど、強いのか弱いのかよくわからん。明るい照明を当てるとギャーって苦しむし。怪獣もミラーナイフの1発で倒れるし(後にはもっとタフな敵が当たり前になるが)。壁を自由に通り抜けたり、死体に憑依したり、かなり不気味な能力を持っているのに、やってる事は個人を爆弾で暗殺したりマンションを乗っ取ったりで、テロリストの域を出ない。ミラーマンを何度か生け捕りにしているのに、すぐには殺さず、ロケットに乗せて太陽に打ち込もうとしたり、体内に時限爆弾を仕掛けたりで、段取りが悪くていつも失敗している。けっこう間抜けだ。最後には自分たちの住んでる惑星を地球にぶつけようとする。いったい何が目的だったのかよく解らん奴らだ。やけくそ?

 一方、御手洗博士が組織したSGMは「現代科学の粋を集めた」と言っているが、レーダーがあるだけで他には何も装備が無い。UFOを発見しても防衛隊にスクランブル要請するだけ。自前の武器が何も無い。この無力っぽいところがインベーダーの無気味さと相まって、独特の緊迫感を出している。シリーズ後半になると、(テコ入れ策として)立派な基地を持ちウルトラホーク1号みたいな分離/合体する戦闘機に乗るようになるが、インベーダーの罠にかかってミラーマンを攻撃して殺してしまったりする。なまじ強力な武器を持ったばっかりに・・・(^^;

 全体の印象としては、主人公がいつも苦しんでいたような印象がある。この主人公の苦しみが全体を重苦しいトーンにしている。他のウルトラマンとかのシリーズだと、ほぼ毎回敵が変わるし、時々息抜きの話があったりして、緩急のバランスが取れていたように思うのだが、ミラーマンでは全編を通しての敵(インベーダー)があり、そいつが毎回のように主人公に「今度こそ殺すぞ」みたいに挑戦してくるものだから、見てる方が息が詰まってしまうのだ(この点はウルトラマンAも同じだな)。しかも死んだはずの主人公の父が、夢の中で「京太郎!京太郎!気をつけるのだ!今度の敵はお前でも勝てないかもしれない」などと、やけに不安にさせる忠告をしたりして主人公の苦しみを増幅していた。そんなアドバイスならしてくれない方がいいのでは?などと思ってしまう。

 他には、子供の頃は感じなかったけど、今見るとオープニング曲が異様に短くて変な感じ。なんだか「ウリクペン救助隊」とか「チビラくん」とかの、毎日放送する5分物のオープニングみたいな感じだ。しかもエンディングの曲がオープニング曲と同じ(後に新しい曲に変更された)。

 ちなみに劇中のテレビのアナウンサー役で、若い頃の故・逸見アナウンサーが出演している回がある。


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