快獣ブースカ

子供番組はかくありたい。


 スカパーの日本映画専門チャンネルで放送したのを観た。初回当時私の田舎では放送しなかったし、再放送とかビデオ販売とかもあんまりやられなかった作品なので、今まで全く観た事が無かった。でも怪獣図鑑には載っていたから子供の頃から情報だけは聞いていた。

 で、今回初めて観た感想だけど、かなり楽しいじゃないですか! ウルトラマンと同時期の作品だけど相当に低予算だったようで、例えて言えば「ウルトラマン」の作品レベルを「マイティジャック」だとすると、ブースカは「戦え!マイティジャック」くらいの安っぽさ。あるいは「チビラくん」や「緊急指令10−4・10−10」に近い感じと言った方が判りやすいか?(どの例えも解らない?(^^;)

 でも、その安っぽさはあんまり問題にならない。むしろその安っぽい所が魅力になってるっつーか。元々ストーリー背景が(良い意味で)ファジーなのであんまり厳密に作ってもしょうがないし、お気楽なストーリーの味が出にくいだろうと思う。

 ドラマ構造としては「オバケのQ太郎」と同じで、ブースカ自身の魅力が占める割合が大きい。ブースカが活躍するだけで楽しい感じ。そしてブースカが優しいのね。凄く。気は優しくて力持ち。けっこう頼りになるから子供達の人気者。でも時々トラブルメーカーになる事も。もう一つ大きいのは故・高橋和枝さん(カツオの声をやってた人)によるブースカの声ね。人なつっこい感じがしてキャラにピッタリ合ってる。

 小学校に遅刻ばかりしている大作くんが、ロケットに乗って通学すれば遅刻しないだろうと考えてロケットを作る話では、完成したロケットの除幕式に町内会長が祝辞を述べたり、指名手配の泥棒がなぜか海賊のような格好をしていたり、外国から来たスパイ(E.H.エリック)の目的が「日本の珍しいおもちゃを持ち帰る事」だったり、みんなの遊び場になっている空き地を悪徳不動産屋から守ったり(不動産屋社長の懐刀役が天本英世)、魔法使いからお菓子を取り返すためにお菓子の国に行ったり、毎回毎回味のある内容が楽しい。これこれ。これだよね。やっぱり子供向けドラマはこうでなくっちゃ!と思ったね。実際、うちの子供らは大喜びで観ていた。最近の子供向けドラマは妙に凝りすぎヒネリすぎのように思う。このブースカのような単純明快な面白さが欲しいなあ。

 ウルトラマンに出てくるような怪獣(バニラの改造?)が登場する話もあるが、子供達は「あ、怪獣だ! かっこいいー!」などと緊張感ゼロ。怪獣はブースカがあっさりと倒してしまうのだが、死んだ怪獣の頭に天使の輪がついて昇天していくラストがまた優しい。

 劇中では怪獣の名前は語られなかったが、怪獣図鑑ではイモラと呼ばれていて、けっこう色々な設定が解説されていたように覚えている。だから子供の頃にそういう怪獣図鑑を読んで「ブースカがこんな本格的な怪獣とどうやって戦うんだろ・・・?」と想像していたのだった。でも実際のドラマではあんまり活躍しなかった。

[2002/06/30]


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