ゴジラ×モスラ×メカゴジラ
東京SOS

いいです! かなりいいです!!


 昨年の「ゴジラ×メカゴジラ」の続編。監督は昨年の「ゴジラ×メカゴジラ」と同じ手塚監督。

 見終わって一言。いやあ・・・、やられました。やられてしまいました。つまり、かなり面白かったです。

 まずこの映画、このタイトルから想像されるような内容、つまり怪獣がただ暴れ回るような映画ではない。もちろん対決シーンは見せ場だし、出来も凄く良い。が、問題はそれ以外の所。テーマが、筋が通っていてしかも感動的なのだ。昔の東宝特撮映画が少年達に与えた「感動」がどういう物であったのかを良く知っている人が、その感動を現代の解釈で蘇らせたという感じだ。

 前作ではゴジラとの対決が決着つかず仕舞いで、そこが不満だったんだけど、それを今回でこういうオチにするとは、全然想像できなかったなあ・・・。

 ネタをばらすと、この映画では最後にゴジラが退治されて終わる。完全決着!という映画だ。ただし劇中、最後に総理大臣が「これを勝利と呼んでいいのだろうか・・・」と言うように、ただゴジラを退治してめでたしめでたしという話ではない所がミソ。

 ともあれ、これまでのシリーズはここで完結。来年もゴジラ映画やるかもしれないけど、それは全く別の作品になりますという、そういう終わり方だ。


 昨年の「ゴジラ×メカゴジラ」から「エヴァンゲリオン」を彷彿とさせる内容だった。自衛隊の機龍(メカゴジラ)は初代ゴジラの骨から取られた細胞が中枢に使われていて、それが強さの秘密なのだ。つまりある意味ゴジラとメカゴジラは兄弟。ゴジラの力でゴジラを封じる。それは命をもてあそぶ禁断の方法。それが「エヴァンゲリオン」を彷彿とさせる点。

 また、このように兄弟とも言える機龍とゴジラの対決が、どことなく「∀ガンダム」に出てきた∀ガンダムと兄弟機「ターンX」の宿命の対決とその結果を彷彿とさせる。


 ドラマは前作同様、人間側のドラマがメイン。ゴジラが出てくるシーンは意外に少ない。まあ、細かい事を言えば、このストーリーでもいろいろ矛盾とか無理があるとは思うのだけど、そこはキッパリ割り切って、変にひねらず、吹っ切れた内容になってると思った。

 例えば、「モスラが人間の敵になるのか味方になるのか」なんていう展開は、以前のVSゴジラシリーズだったらけっこうネチャネチャこじれそうに思われる要素なのだが、本作では最初から最後まで人間の味方として戦ってくれるし、モスラ側の事情を理解しているキャラが人間側にもいるので、観ているこっちも素直にモスラに感情移入して応援できる。

 感情移入できるという意味で言えば、むしろ機龍の問題。つまり、タブーな兵器「機龍」があるからこそゴジラもやって来るのだという展開が、機龍の活躍の爽快感を削ぎかねないという問題。ここをどう解決して決着させるかという所が難しそうに思えた。しかしこの点についても上手くさばいていると思った。

 ゴジラと機龍・モスラの対決シーンは迫力があり面白い。ただのどつきあいや、破壊シーンの連続になりがちな怪獣戦を、こう来たからこう受けた! この攻撃をこう返した! という、戦いの脈絡がはっきり判る見せ方にしている。しかもアングルとかタイミングがかっこいい! 惚れました。

 通常攻撃をいくら食らっても全然効いてそうにない、憎たらしいほどにタフなゴジラ。しかしラスト近く、機龍の「これがトドメだっ!!」的な攻撃を受け、遂にゴジラは倒れ伏す。ここでの痛そうな倒れ方ね。「やった!!遂にゴジラをダウンさせた!」という、バトルとしての爽快感。いいです!!

 そして、弱ったゴジラをそのまま殺してしまったのではストーリーとしてオチが弱くなってしまう所を、もうひと山持ってきて納得できるオチを付けている。そしてここでの展開にモスラを登場させた意味がちゃんと生かされていて、つまり無駄が無い。「単にゲストで登場させてみました」的な話にはしていないという事だ。

 ある友人から「今回のゴジラと平成ガメラとどっちが良かった?」と尋ねられた。この質問には返答に困るのだけど、今言える事は、平成ガメラを撮った金子監督の作品「ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃(2001年)」よりも、手塚監督が撮った「ゴジラ×メカゴジラ(2002年)」と本作の方が面白かったという事だ。昔からの怪獣ファンならこの手塚2部作は是非観ておくべきだと思う。


 映画を見終わって、それが期待以上に面白かったりすると、見る前は全然買う気が無かったパンフレットとかグッズ類を買って帰りたくなるでしょう? 今回の映画はそういう映画だった。パンフレット・・・速攻で買った。それもCD−ROM付きのスペシャル版の方を買った。これに付属しているCD−ROMには、脚本とか絵コンテとか設定とかがたくさん収録されていて、「マニアなら買っとけ!」的なパンフなのだ。そして「機龍」のおもちゃが欲しくなった。

 昔、映画「ガンダムF91」が公開された時の事。映画を見る前は、F91のデザインっていまいちかっこよく思えなかったんだけど、映画を見た後はプラモデルとか欲しくなっちゃって、1/60モデル買っちゃったんだよねえ。つまり、映画の中での活躍が生きていると自然にかっこ良く見えてくるんですわ。

 という訳で買ってきました。「超合金メカゴジラ2004」(対象年齢15歳以上という注意書きあり)

 劇中でのギミックが再現されていてマニア好み。かっこいい! さあ、これで俺も「いい歳してゴジラごっこをする大人」の仲間入りだぜ!!

 がおーーーーっ!!
 どがーん どがーん!!

 三連スパーメーサー砲発射っ!!
 ちゅどどどどどどど!!!!!

 (・・・・・・さめた目で見守る妻)


【ところでハム太郎は?】
 ゴジラ映画とハム太郎映画の2本立てというパターンが定着している年末の東宝映画。

 このハム太郎映画の監督は「エースをねらえ」や「あしたのジョー」などで有名な出崎統監督なので、それだけでアニメファンとして要チェック。実際去年の「ハムハムハムージャ」は、幼稚園〜小学校低学年以下向け的な映画ながら、高評価できる映画だった。

 しかし今年の「ハムハムグランプリ・オーロラ谷の奇跡」はちょっと・・・、あんまり面白くなかったッス。

 基本的に話に無理があるというか、盛り込み過ぎというか、どんちゃん騒ぎをしているだけというか。ただ騒がしく、目まぐるしいだけで、お話として面白くない。外見的には昨年の物と同じような映画に見えるのだけどねぇ・・・。残念だ。


 さてこの年末映画では、毎年ゴジハム君とか小さいおもちゃが先着で配られているのだが、今年はちょっと趣向が違っていた。

 今年は、劇場窓口で前売り券を買った人に「モスハム君」(写真中央の2体)。そして公開時、劇場で先着順に写真両脇の人形が配られた。昨年の「メカゴジハム君」は出来がイマイチだったが、今年の「モスハム君」はなかなか良くできている。
[2003/12/27]


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