’05〜’06年に見た物

アップするのをためらっていた記事を一挙放出


【鉄人28号】
 アニメの方ではなくて、最近実写で映画化された方。テレビでの宣伝映像があまりにも酷かった事もあって、全く観る気にならない映画であった。この映画が先日WOWOWで放送されたので、「どのくらい酷かったのか、ちょっと観てみるか」と思ってチェックしてみた。

 そしたらこれが意外に良かったのでビックリ。「正太郎少年が苦しみながらも戦う」というのがメインの話で、それ以外はスッパリ切り捨てている。

 また、鉄人も、またライバルのブラックオックスも、特別な武器は無く、ただその怪力だけで戦う。そんなワケなので、鉄人とブラックオックスの対決は、ただの殴り合いに終始する。ミサイル発射とかビーム攻撃とかは無く、事実上ただの殴り合いだけなのだ。

 また、これらのシーンでの鉄人とブラックオックスは全部CGで作られているのだが、表面がピカピカで、傷も汚れも無い「とってもキレイな表現」であるため、それだけ見ると実在感ゼロ。もうちょっとどうにかならなかったのか?と思ってしまう出来だ。

 ところが、これらが街の中で殴り合うシーンは意外にも存在感があって新鮮だった。それは毎年開催されているリモコン2足歩行ロボットによる対戦大会「ROBO−ONE」のそれに似ていて、

 「そうか・・・。実際に鉄人が出来たら、こんな感じに動くんだなぁ・・・」

 という、別の意味でのリアルさが感じられたよ。期待していなかった分だけ、「意外に面白かった」と言える映画であった。


【CASSHERN(キャシャーン)】
 この当時、キューティーハニーとか鉄人28号とか、昔の少年向け作品を実写で映画化するのが流行った。その中の一作品。あの宇多田ヒカルの夫(紀里谷和明)が作ったという事で知名度は高かった。

 この人、結婚以前から宇多田ヒカルのミュージックビデオを撮っているのだが、それらに対する俺の感想としては、「なんかSFっぽいけど、歌の内容と関係無いじゃん?」と思っていた。

 で、この映画だ。キャシャーンのマスクは口だけ隠れるデザイン。初めて見た時には安っぽく思えたけど、映画で観ると「これで正解だったかも」と思った。得意のCG技術でスケール感のある画面がなかなか良い。

 ただ、お話としてはアニメの「新造人間キャシャーン」とはあんまり繋がりが無いかも・・・。アニメのキャシャーンを実写にしたのではなくて、監督の中のキャシャーンのイメージを映像にした映画、という感じだな。

 見応えとしては、同時期の実写版「キューティーハニー」よりも相当まともな映画だと思った。この庵野監督による「キューティーハニー」は、何だか大学の映画研究会が作ったようなテイストで、「庵野監督はこのノリから脱する事はできないのかな?」などと思ったよ。


【仮面ライダー・ザ・ファースト】
 1号2号を主人公にした「元祖・仮面ライダー」のリメイク映画。

 ライダーや怪人のスーツ造形は凄く良く、アクションシーンもかなり良くできている。・・・のだが、肝心のストーリーが全然ダメ。

 どうして本郷や一文字が(洗脳が解けて)正気に戻ったのかとか、ショッカー怪人は一定時間毎に血液を入れ替えないと死んでしまうようになっている(だから裏切れない)という設定なのに、本郷も一文字も無事なのはなぜなのかとか、本筋とは全然関係なく並行して描かれる病気の少年(ウエンツ瑛士)の話の結末が納得できかねるとか、納得できない事がたくさんあるのよ。

 あんなにひねらないで、原作通りのストレートな話にすれば良かったのに・・・と思った。

 あと、ショッカーの3大幹部。故・天本英世の死神博士は良いとしても、他の2人が軽すぎて、全然迫力無いんだよなぁ・・・。もっと正体不明で不気味な設定にすべきだと思った。

 さらに、ラストバトルでショッカーアジトにライダーが殴り込みをかけるワケだけど、アジトが離れ小島にあるため、船で行くんだよ。ライダーなんだからバイクでブオオオオ!!と行けば盛り上がるのに、船だからあんまり盛り上がらないんだよ。何とかならなかったのかねぇ・・・。


【日本沈没】
 小松左京のベストセラーを再映画化した物。監督は昨年「ローレライ」で高い評価を受けた樋口監督。

 えーと、みのもんた風に言うと、「ざ〜んね〜ん!」という感じだな。

 ネタばらしになるけど、今作では日本沈みません。最後の最後で完全な沈没だけは免れます。つまり原作とかな〜り違う内容になってます。

 そもそも冒頭で「日本が沈没する」という事が冷静に指摘されている状況から話が始まる所からして違和感あり。あと、草なぎ剛が演じる主人公が終盤までほとんど活躍しないため、存在感が薄い。そしてその割にラストシーンでいきなり大活躍するのが、取って付けたような感じがする。

 ストーリーの基本的な所を変えているので、テーマ的に原作と違うような気が・・・。特にラストシーン(日本が完全には沈没せず助かる作戦)が科学的にかなり嘘くさいのがちょっとアレだ。それでも半分以上は沈んじゃうんだけど、これだと最近出た小説「日本沈没・第2部」に繋がらなくなっちゃうじゃないか。

 ただし地震や津波などの破壊シーンの迫力はさすがに凄い。「あああ・・・。あんなに大勢の犠牲者がぁああ・・・」と、怖くなったよ。子供が見たらトラウマになりそう。


【彗星生物WoO(ウー)】
 円谷プロ創世期、ウルトラマン以前の幻の企画「Woo」が今頃になって実現。NHKがハイビジョンで制作。’06年正月頃から特番を組んでくどいくらい宣伝していた。

 さすがに企画書にある「不定形生物」というのはCG全盛の現代においてでもストーリー的に無理があると判断されたのか、Wooはポケモン的な丸っこくて可愛いキャラになっている。

 普段はコロコロしたキャラなんだけど、ひとたび事件が起これば「ガンバロン」みたいな巨大ヒーローに変身する・・・らしいのだが、連続ものなのですぐには登場しない。できれば第1話から活躍して、1話完結形式のコンパクトな構成にして欲しかった。


【戦国自衛隊1549】
 新作映画「戦国自衛隊1549」を観てきた。

 一言。「語るに足らず」

 全然ダメだった。旧作、千葉真一主演の「戦国自衛隊」の方がスケール感や迫力があって良かった。

 監督があの「ゴジラ×メカゴジラ」の手塚監督だったのでちょっと期待していたのだが、もう監督どうこう以前に、ストーリーその物に無理があるね。あと、スケール感が無い。予算が少なかったのかもね。旧作のような合戦シーンを想像していると大幻滅する。


【ゴジラ×メガギラス/G消滅作戦】
 「ゴジラ×メカゴジラ」2部作の手塚監督デビュー作。

 それ以前のゴジラVSデストロイヤなど、通称「VSシリーズ」はどれもこれも酷い評価を受けたが、この手塚監督作品から風向きが変わった。ある映画評論家が「去年までのはちょっとアレでしたけど、今年のは面白いですよ〜」みたいに言っていたのを覚えている。

 で、この手塚監督のデビュー作なんだけど、今観ると期待した程は面白くない(^^;; 悪くはないけど、「凄い!」と言う程ではない。何となく、今年公開された「戦国自衛隊1549」と雰囲気が似てるような気が・・・。(同じ監督だから当然か)

 この映画では、人工的にマイクロブラックホールを作り、それをゴジラにぶつけてやっつけようという、とてつもなく乱暴な作戦が立案実行されちゃうんだよねえ。

 いいですか? 地球上でブラックホールを作るんですよ? それも「町の発明家」みたいな人を連れてきて作らせちゃうの。ちょっと奇想天外が過ぎませんか? この突飛さがSFと言えばSFなんだけど、予算が少なかったのか、スケール感がイマイチなんだよなあ。そこが残念。


【アストロ球団】
 深夜に実写の「アストロ球団」をやっていたので見てみたが、なんつーか、やっぱりあれを実写でやるのは無理があると思った。実写でできるのはせいぜい「地獄甲子園」とか「逆境ナイン」までで、アストロは不可能!!(^_^;;;;;;;


【ターミナル】
 WOWOWでやったので、ニョーボと一緒に観た。最初はそんなに期待していなかったのだが、どんどん引き込まれ、途中で観るのをやめられず、結局最後まで観てしまったよ。ハマった。

 う〜ん、傑作だ。巧い! この映画を何度も何度も観れば演出とか脚本の勉強になるだろうなぁ、などと思った。こんなの誰が撮ったんだ?と思っていたらスピルバーグなのね(苦笑)。そうだよ忘れてたよ。知ってたはずなのに忘れてたよ。スピルバーグはたくさん映画を作っているけど、いまだその力は衰えずという感じだ。


【タルコフスキー映画】
 コクーンが勝手に「ローラーとバイオリン」という映画を録っていた。何だ?と思って調べてみたら、この映画、あのタルコフスキーが学生の時に卒業制作で撮った映画なんだって。観るとやっぱりタルコフタルコフしてて、学生の頃からこういう映画を撮る人だったんだなぁと感心。

 特に事件らしい事件が起こらない、割と普通の日常っぽい世界を表現した映画なんだけど、やっぱり巧いと思ったよ。

 それにしても「コクーン」、俺の趣味を見通したような選択。あなどりがたし・・・。


【惑星ソラリス】
 上の件で気になったので調べてみたら、シネフィル・イマジカでタルコフスキー特集をやっているという事が判明。

 そしてまたコクーンが勝手に「惑星ソラリス」を録っていた。コクーン、やるなぁ〜(^_^;

 眠れない夜に、「これを観れば眠れるかも」と思って見始めたのだが、意外にも全然退屈しないで見れた。昔は「眠気を誘う映画」だったはずなのに・・・。

 今見ると、画面が思っていた以上に鮮明で、内容も解りやすいように感じられた。が、結局何が言いたかったのか?という点は・・・ まあ・・・ よく解らなかった(^_^;;;;;


【ストーカー】
 タルコフスキー特集で「ストーカー」をやっていたので、これも観た。

 一番印象的なのは、その映像の陰影の美しさ。高度に計算された撮影だと思われ、ほれぼれする。あと、「ゾーン」のセットが凄いね。部屋の中が砂丘になってる所とか、気持ちの悪いトンネルとか。

 これも結局何が言いたかったのか?という点は・・・ まあ・・・ よく解らなかった(^_^;;;;;;;;;;;

[2006/10/14]


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