新座頭市・3

芸術は爆発。生け花でも映画でも同じ。


【座頭市シリーズの最終回】
 昨年だか一昨年からだったか、スカパーの時代劇チャンネルで勝新太郎の「座頭市」シリーズが始まった。実は俺は、このシリーズの最終話に以前から注目していた。これの最終話と、そのひとつ前の回、この2回は生け花草月流三代目家元の勅使河原宏氏が監督を務めた回なのだ。

 この人は前衛的な生け花だけではなく、映画監督としても高く評価されている人で、安部公房の「砂の女」を映画化し、カンヌ国際映画祭審査員特別賞受賞を受賞している。

 氏の生け花は、「何だこれはっ!?」と驚くような衝撃的な物が多く、伝統的な「生け花」の枠を越えた、現代芸術と評価されている。(草月流は、創始者の勅使河原蒼風氏の頃から、型にとらわれない自由で独創的な作風が特徴だったそうだ)

 で、この座頭市シリーズがテレビで放映されていた当時、新聞の芸能欄か何かに「勅使河原宏監督が座頭市の最後の2話を撮る」と報じられていた。当時まだ勅使河原監督の事は何も知らなかったが、「これは何かある!」と直感し、その時に一度観ている。

 もうDVDボックスでも買わない限り観る事はできそうもない作品なので、「時代劇チャンネル」で座頭市シリーズを放送し始めた頃からずっと最終回を待ち構えていたのだった。そして先日ついにその録画に成功。久しぶりに観る事ができた。

 最終回「夢の旅」は、座頭市が突然目が見えるようになるというお話。タイトル通り、これは座頭市の夢の話なのだが、幻想的な演出が印象に残る、非常に興味深い作品だ。目が見えるようになって座頭市が驚くシーンは、色を反転させた瞳の大アップで表現され、「2001年宇宙の旅」のスターゲートのシーンにそっくりなのには苦笑したが(^_^;

 ちなみにこのテレビシリーズの「座頭市」は、かなり贅沢な造りになっていたため、制作の勝新太郎は大きな借金を抱える事になったとか・・・。

[2007/05/16]


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