仮面ライダーについて

映画シリーズ第2作を観てきたので


【リアルな仮面ライダーという路線】
 大人向け要素が濃い平成ライダーシリーズが作られる以前にも、シリアス&アダルト路線のライダーが作られた事があった。

 それが「真・仮面ライダー・序章・プロローグ」。

 「序章」で、かつ「プロローグ」ですから、もう最初っから思いっ切り思わせぶり。ムードを盛り上げるだけ盛り上げておいて結局本編は無し、という所が石ノ森作品らしい(章太郎先生自身が堂々と出演してるのには苦笑)。観たんだけど、まあ、予想してたよりは良かったかな?という程度。終わり方はやっぱり尻切れだった。

 元々仮面ライダーは「バッタ怪人」なんだから、リアルを追及すれば怪人然とした姿になるよね、という意見はけっこう前から特撮ヒーローマニアの間にあったように思う。その路線で行ってしまったのが本作で、ライダーなのにバイクに乗ってるシーンは無いし、顔も仮面じゃない。さらにベルトもマフラーも無い。(そう言えば後の「ZO」や「J」もその系統だな)

 大人なので、恋人との間に子供が出来ていて(いつの間にやってた!?)、話を余計ややこしくしている(^_^;

 これとは逆に、仮面をつけたライダーだから「仮面ライダー」なんだろが!という方向で作られたのが、映画「仮面ライダー・ザ・ファースト」。こっちでは敵の怪人も全員仮面という点が新鮮だった。

 なお、巨大化して怪獣と戦う事で知られる「仮面ライダーJ」も観たが、これは、なんちゅうか、その、作った人たちには申し訳無いが、観なくてもいい映画だったな(^_^;

 悪の組織の出現も、ライダーの存在理由も、言葉だけの説明で詳細はすっ飛ばして、「見せ場」だけを繋げたような構成だった。変身ポーズも、指で「J」の形を作るのにはもう苦笑するしかなかった。(この当時は何にでも「J」を付けてたからな〜。Jリーグとか)

 ちなみに俺が一番完成度が高いと思っているエピソードは、「仮面ライダー・ブラック」の第1話。監督は宇宙刑事シリーズで多くの支持を集めた小林義明氏。この回は何度も何度も見返した。

 元祖ライダーのテーマのひとつである主人公の悲しみと怒り。それに程良いリアルさをブレンドした本作は、変身ヒーロー物全体で考えても、これを上回る話はまだ無いのでは?とまで思ってる。続編の「ブラックRX」の第1話〜第2話も小林監督作品で、こちらも完成度が高い。

 ちなみに、初代の第1話や、V3の第1話なんかも、実は今観ても(意外に)面白いので油断できない。


【最新作】
 で、先の映画「仮面ライダー・ザ・ファースト」の続編として、「仮面ライダー・ザ・ネクスト」が公開されたので、観てきた。「ザ・ファースト」の不満点だったショッカーの描写は改善。首領はやっぱり納谷五郎の「声のみ」ってのに限る。

 前作では、ショッカーを裏切った1号ライダー本郷猛に対して、2号ライダー一文字隼人がショッカーの刺客として登場し、途中で一文字もショッカーを裏切るという展開であった。今作でもこの流れはだいたい同じで、刺客として送り込まれたショッカーライダー6人(むろん黄色いマフラー)と、そのボス格として風見志郎(仮面ライダー「バージョン3」)が登場。

 ハサミジャガーやノコギリトカゲなど、強力な怪人も加わって、本郷と一文字は追い詰められる。(この映画では「シザースジャガー」「チェーンソーリザード」という名前らしいが、セリフには出てこない)

 しかし風見は、妹がショッカーの犠牲者だったという事を知り、風見もショッカーを裏切る事に。そして本郷、一文字の危機に風見が乱入。

 怒りに燃えた3人のライダーたちが、お互いに目と目で闘志を確認しあい、それぞれのファイティングポーズを無言でビシッと決めるシーンには思わずニヤリとなった。バイクを使った殺陣もなかなか凝っていて、かなり燃えるアクションだ。

 この映画シリーズの良い点は、本郷、一文字、風見、それぞれが石ノ森マンガの主人公イメージに近い、どこか孤独でクールな顔の俳優を起用している点だ。このイケメン俳優目当てで観に来たと思われる若い女性もけっこういた。

 また、怪人やライダーのスーツ・マスクも、非常に上手いデザインでまとめられており、これらのスーツ・マスクが新たに造られたという一点だけでも、映画化した価値があったと思わせるほどの出来。

 だが、脚本を書いた人が前作と同じ人で、その人の趣味なのか、「都市伝説」とか「リング」に出てくる貞子みたいな、ショッカーの悪事とはちょっと違う方向の不気味な話が平行して進むのがちょっとアレだ。っつーか、その話は(前作での、不治の病の少年がコブラ男に改造されてしまう話と同じく)不要だったんじゃないかと・・・。


【フィギュア】
 ところで、この「ファースト」「ネクスト」に登場する仮面ライダーを模型化した物が何種類も商品化されているのだが、その中でもメディコム・トイから出たシリーズ(価格は1万7千円くらい)はかなり出来が良さそうで、思わず欲しくなってしまった。

 が、生産数がかなり少ないらしく、とっくの昔に売り切れ。どうやら、予約しないと買えないシロモノだったようだ。残念・・・。できれば、実際に乗せる事ができるサイクロンの模型とセットで欲しい所だ。そんなセット、バンダイあたりで作ってくれないかな〜。

 とか何とか言ってて気が付いたら、バンダイの「ソフビ魂」のザ・ネクスト仕様の1号、2号、V3を購入している俺がいた・・・。ソフビとはいえ、なかなか見事な出来。大きさも飾っておくのに丁度良い(メディコムのはかなり大きい)。ただし自立させておくには不安定なのが玉にキズ。

 さっそく3体並べて写真を撮ってみた(下の写真)。う〜む、このライダーはカッコイイなぁ〜。



(トリビア)
 前作及び本作の脚本家、井上敏樹氏は数多くのアニメや特撮ヒーローの脚本を手がけているが、実は初代ライダーシリーズのメイン脚本であった伊上勝氏の実子なのだそうだ。父が手がけていた仮面ライダーだけに、相当の思い入れがあったと想像できる。

[2007/11/25]
追記[2007/11/26]
追記[2007/11/29]


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